じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 12月20日朝の「NHKまちかど情報室」(但し、5時台の放送)で、

「メダカ 飼ってみませんか」

という話題を取り上げていた。私自身も何度かメダカは飼ったことがあるが、在来種はポンプが無いと酸素不足になるようで長期間の飼育は難しいように思う。

 写真は、7月上旬に誕生した、ベタの赤ちゃん(写真上)と、その両親。ベタは、狭い水槽でもポンプ無しに飼えるので手間がかからない。7月9日の写真にもあるように、かなりの数の稚魚が孵化するが、ほったらかしの状態でこの大きさまで育つのはせいぜい2〜3匹。ま、水槽も置き場所も限られているので、このくらいの数が適正と言える。



12月19日(水)

【思ったこと】
_71219(水)[教育]学士教育課程のコンセプト(13)実質化と「国際・英語学部」というチャレンジ(4)ラーニング・アウトカムの検証

 英語教育に関する御講演を拝聴してちょっぴり疑問に思ったのは、ラーニング・アウトカムをどうやって検証しているのかということであった。いくらすぐれたカリキュラムであっても、学生がちゃんとついて来ないのでは有効な教育とは言えないからである。

 この点に関して、演者の方は、授業評価アンケート、図書館貸出冊数、TOEIC-IPのスコアなどのエビデンスを示しておられた。

 1番目の授業評価アンケート(「はい」「いいえ」の二者択一型)では、単に「教え方が良かった」というような授業内容に関わる項目ばかりでなく、「目標を高くおき、それに向かって努力している」、「ほとんどの学科目では、持続的な勉強や予習が必要」、「知的レベルの高い授業が多い」、「よい成績をとろうと努力する学生が多い」というように、学生の積極的な勉学態度を肯定する回答率が65%を上回っていた。このほか、「論文の論理展開法が理解できた」、「専門領域での英語運用力を伸ばすことができた」、というように、自身の学習成果を肯定する回答も見られた。

 これらは全般として、当該大学の教育が受講生本位で行われ、少なくとも、受講生自身の主観的評価において肯定的に受け止められているというエビデンスになる。ただし、それだけでは、客観的なラーニング・アウトカムの検証にはならない、という面もある。

 2番目は図書館の平均館外貸出冊数が年間36.2冊であり、国立大の9.2冊や私立大一般の7.6冊を大きく上回っているというデータであった。これも確かなエビデンスとは言えるだろう。もっとも私の大学などでは、学術誌などは電子ジャーナルでも十分閲覧できるようになっているし、印刷された雑誌論文も館内でコピーできるので、わざわざ館外に持ち出すということは滅多にない。

 3番目は、TOEIC-IPのスコアが全国の大学生一般の平均値よりかなり高く、また入学後のスコア上昇が顕著であるという点であった。ちなみにこの大学ではTOEIC-IP対策のような授業は一切やっていないということであった。念のため予備校のサイトで当該大学の合格難易度を参照してみたところ、おおむね45〜50のレンジの偏差値であることが分かった。入学当初から英語力があったというわけではなく、入学後の教育の成果として英語力が伸びたという点では、アウトカムのエビデンスになりうると思う。

 もちろん、真のアウトカムは、卒業生たちが、どのような分野でどれだけ活躍できるのかにかかっているけれど...。

 次回に続く。