じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 8月27日の岡山は最高気温が35.5度の猛暑日となり、翌8月28日朝も、06時の時点で27.0度と、蒸し暑さが続いている。しかし、早朝の散歩時には、いくぶん、秋の気配が感じられるようになった。

 散歩出発時刻の5時半にはまだ太陽が出ていないこと(8月28日の日の出時刻は5時34分)、日の出の方位が真東に近づいてきたこと、田んぼに鳥除けが張られたことなどによるものと思われる。


8月27日(月)

【ちょっと思ったこと】

血筋内閣

 8月28日朝のテレビ東京系「モーサテ」では、某ゲストが安倍改造内閣のことを「党政復古内閣」、「麻生仮想内閣」などと評していたが、私自身の個人的な印象は「血筋内閣」。それぞれの政治家個人でなく、何となく、その影に御尊父さまや御祖父さまのお顔が見えてしまうというのが、率直な感想である。

 血筋が影響することが良いとか悪いとか言っているのではない。但し、親の代に築かれた地盤や人脈の力はやはり大きい。個人の努力だけで大物政治家となるのは、少なくとも自民党の中では困難であるようにも見える。

 ところで、今回の組閣では、事前に、永田町用語でいう「身体検査」が徹底して行われたという。政治家の第一条件として清廉潔白が求められることは言うまでもないが、いくら潔白でも、中長期的なポリシーをちゃんと持っていて着実に行政を進めていく人でないと、政治は混乱、停滞してしまう。

 参院選挙前には複数の閣僚のスキャンダルが批判の的になっていたが、そのことにあまりにも関心が向いてしまうと、国政の将来をめぐる政策論議がおろそかになってしまう。例えば、日本の農林水産業をどうするかはきわめて重大な問題である。農水大臣個人のスキャンダルをいくら批判したところで、食料自給、食品の安全確保の問題が改善されるわけではあるまい。

 それと、大臣になったからには職務はしっかりと履行してもらいたい。たまに、死刑執行命令書への署名を拒む法務大臣というのがあるが、個人として死刑廃止論を主張するのは自由であるとしても、日本の法律で死刑が定められている以上、特段の理由なしに書名を拒むというのは職務怠慢であったと言わざるを得ない。誰でも、執行命令に署名するのは嫌ではあると思うが、そんなことで先延ばししていたら、「どうせ死刑にはならない」と、、ますます凶悪犯罪が増えてくる恐れさえある。そういう意味では、10カ月余りの間に10人の執行命令書に署名した前法相(←別の問題ではいろいろ批判されたようだが)の行為は評価されるべきであると思う。





久しぶりの皆既月食

 8月28日の夕刻、日本では6年ぶりに皆既月食が見られるという。
  • かけ始め:17時50.9分(月出の前)
  • 皆既食開始:18時52.0分
  • 皆既食終了:20時22.7分
  • かけ終わり:21時23.8分
となっている。月食は月面自体に起こる現象なので、全世界どこで見ても(←但し、月が出ている地域に限る)、開始終了時刻(但しグリニッジ時)は全く変わらない。

 月食については過去日記でも何度か触れたことがあるが、私が一番興味を持っているのは「月の海」生成との関連である。月の裏側は海が少なく、起伏が多いことで知られている。なぜ表側(地球側)のほうばかりに「海」が多いのか、他の惑星(火星、木星、土星など)を回る衛星ではなぜ「海」のような地形が少ないのか、については種々の説あるが、そのなかの有力な説として「月食説」があるようだ。

 すなわち、月の表面は、太陽が当たっている時には70度にも熱せられる一方、日陰ではマイナス80度にまで下がる。通常、この変化はゆっくりとしているが、月食の最中はわずか数時間の間に急激に温度が変化するため、それだけ、熱による膨張収縮で岩石の剥離が起こりやすく、「月の海」のような砂地が形成されやすいという説。これは、かなり説得力があると思う。月食時間帯にそのような岩石剥離を観測すればよいと思うのだが、今回はその種の学術調査は行われていない模様だ。

 ウィキペディアの当該項目によれば、
月食は多くの場合1年間に2回起こるが、起こらない年、3回起こる年もある。日食は年に2回は必ず起こり、4回起こる場合もあるが、月食の発生頻度は日食より少ない。しかし日食は地球上の限られた範囲でしか見られないが、月食はどこからでも見えるので、目にする回数は月食の方が多くなる。
ということで、月食の発生頻度は日食のそれより少ないという。素朴に考えると、月の影より地球の影のほうが大きいので、その分、月食の回数のほうが多いのではないかと思えるが、なぜ、日食のほうが多いのだろうか。

 このほか、月面では月食はどう見えるか?というクイズも興味深い。地球上で見る月食は、月が少しずつ移動して地球の影を通り過ぎるように見える。日食の場合も、月の影が移動しながら太陽を遮るように見える。

 いっぽう、月面で月食を見た場合だが、月面では、地球はいつも空の同じ位置に見えているので、「地球が動くことで太陽が遮られる」というふうには見えないと思う。たぶん、太陽自体が、地球の裏側を移動していく、というような見え方をするはずだ。

 ということで久しぶりの皆既月食が期待されるわけだが、あいにく、岡山では火曜日夕刻は雨の予報となっている。どうしても見たい人は、晴れの地域に移動するか、夕刻に出発する飛行機の窓際に座るとよろしいかと思う。