じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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[今日の写真]

 岡大西門のアジサイ。土壌のせいだろうか、ここのアジサイはほぼ青一色となっている。写真左は座主川(旭川からの農業用水)。田植えがほぼ終わり、水位は最大レベルになっている。



6月18日(月)

【思ったこと】
_70618(月)[心理]2007日本ダイバージョナルセラピー協会・特別講演会(3)

 6月17日の日記の続き。

 芹澤氏に続いて、川名紀美氏による

●日豪の高齢者福祉最前線を歩く

という講演が行われた。川名氏は、朝日新聞論説委員副主幹として長年にわたり広く日本や海外の福祉について取材し、関連する社説の草稿を執筆しておられるほか、昨年は2度もオーストラリアに足を運ばれたという。また、今年3月までは、テレビ朝日の報道番組「スーパーモーニング」で、金曜日のレギュラーコメンテーターをつとめておられたという。ちなみに、最近は社説に目を通す時間的余裕が全く無くなってしまい、また、「スーパーモーニング」も全く視ていないので、御講演の内容を新鮮に受け止めることができた。

 川名氏ご自身が語っておられたように、オーストラリアの福祉事情については、実は、川名氏よりも、前座をつとめられた芹澤氏のほうが遙かに詳しい。ということもあり、川名氏の講演では、オーストラリア取材に受けた印象などが語られた。

 川名氏がオーストラリアの施設を見学された時に驚かれたのは、施設の案内役が入居者ご自身であったということだ。日本ではおそらく、そのようなことはなく、施設職員が案内にまわることになる。これは結局、施設の主人公は誰かという発想にも関係してくる。

 このほか、回想法の効果、若い時の自分から元気をもらう、というような話もされていた(←長谷川のメモに基づくため不確か)。




 質疑の時間には、福祉施設におけるボランティアの役割や、北欧の福祉事情についての質問があった。

 その中ではドイツの若者のボランティア活動が紹介された。ドイツでは、全ての男子に12か月間の兵役義務があり、兵役を拒否した場合、その代わりに15か月間社会福祉活動に従事する。講演後にネットで調べたところでは、この活動は、ドイツでは必ずしもボランティア活動とは位置付けられておらず、「民間服役」と呼ばれることがあるという。

 ボランティア活動と言っても、やりたいことだけやるのがボランティアではない。それぞれの施設で、ボランティアの仕事内容を明確にし、その基準にあった人に来てもらうことが大切。有り難迷惑の「慰問」団であっては困る。

 また、最近のデンマークでは、施設はもう作らないという方針であるという話だった。 ネットでも種々の情報が提供されているが、どうやら「脱施設」と「早めの引っ越し」がカギになっているようだ。




 なお、今回の講演会のあとには、日本ダイバージョナルセラピー協会の総会が開催された。近い将来には、オーストラリアDT協会との正式協力関係のもと、「ダイバージョナルセラピー・ワーカー」の認定事業が開始されるとのことであった。今後の発展が期待される。