じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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[今日の写真]

 毎年この時期に出現する、田んぼの中のパラレルワールド。2006年6月10日の日記に昨年の写真と、それより前の年の写真へのリンクがある。

 ここで言う「パラレルワールド」とは、田んぼの中に、地上そっくりの景色が映っていてもう1つの世界が存在しているかのように見えているという意味。従って毎年ここに掲載する写真は、上下を逆さにして、水面に映っている世界が上になるように配置している。



6月9日(土)

【思ったこと】
_70609(土)[心理]人間・植物関係学会2007年大会(1)セバスチャン・ クナイプの教えたこと(1)

 6月2日と3日に開催された表記の大会のメモ・感想の一回目。

 大会初日の午後には
 クナイプ・シューレ校長のGerman M. Schleinkofer氏による

●「人間の全人的癒し:セバスチャン・ クナイプの教えたこと」

という基調講演が行われた。




 セバスチャン・クナイプ(1821年ドイツに生まれ)は「クナイプ療法」という自然療法を提唱した人として知られているが、日本ではまだまだ馴染みが薄く、断片的にしか伝えられていないようである。

 じっさいGoogleで「セバスチャン・クナイプ」を検索するとトップのほうにランクされるているのは、バラの花の品種名の紹介であったりする。

 また「クナイプ」で検索した場合は、入浴剤、塩、ハーブなどの商品紹介が出てきたり、森林セラピーの中で紹介されていたりする。またその目的も、医療効果を狙ったものなのか、健康法の1つであるのか、はっきりしないところがある。

 岡山に戻ってからさらに検索をかけてみたところ、どうやら、

KNEIPP:安らぎの香りとハーブの魔法をあなたに。

というのが、商標登録つきの公式サイトであるようだ。

 今回の基調講演のスライドや、森林セラピーの紹介サイトから、クナイプ自然療法の概要を要約すると、
  1. Water(水療法):温冷水浴=冷水浴・温水浴、湿布・清拭、蒸し風呂など100種以上
  2. Plants(植物療法):ハーブ・薬草などを使った食事や入浴やアロマテラピーなど
  3. Exercise(運動療法):森林散策=2時間程度の森林散策、スポーツ、体操、マッサージ、呼吸療法など
  4. Nutrition(食事療法あるいは食物療法):栄養バランス=ハーブ、薬草を用いた料理、自然素材の完全食
  5. Balanced Life(調和療法):規則正しい生活。心身の自然との調和=緊張と緩和、運動と休養、仕事と休暇など
というようになる。今回の講演によれば、1.から4.は相互に連関し、例えば、水療法と運動療法を連結すると「水の中を裸足で歩く」というプログラムが成立することになる。

 また、5.の「Balanced Life」は1.から4.を統合する上位の概念として紹介されており、講演を拝聴した限りでは、「5つの構成要素」という表現はされていたものの、それらは並列的ではなく「4つの相互に重なり合う領域と、その上に成り立つバランスのとれた生活」というのが正確な表現であるようにも思えた。

 次回に続く。