じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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[今日の写真]

 出張先の厚木市内で見た月齢16.7の月(6月2日夜撮影)。満月の翌日で夏至が近いこともあり、月の赤緯は18時29分に最南となった。南東方向に延びる通りの正面から丸い月が出るのは、この時期の満月前後に限られる(6月29日と30日にもう一度チャンスあり)。



6月3日(日)

【思ったこと】
_70603(日)[教育]第55回中国・四国地区大学教育研究会(5)初年次少人数ゼミナール充実のために(1)

 5月26日午後には、4つの部会に分かれて話題提供と討論が行われた。私が参加したのは

●第3部会「初年次少人数ゼミナール充実のために」

であった。企画趣旨に
 初年次学生に対する少人数参加型の教育は、高校から大学への橋渡しを行うと同時に、大学における基本的な学習技法や学習態度を身につけさせ、その後の大学教育への道筋をつけるという、きわめて重要な役割を持っていると考えられます。
とあるように、かなりの数の大学で導入されている。このことについては、昨年11月開催の大学教育改革プログラム合同フォーラムでも、特色GP採択事例報告を拝聴したことがあった。また、昨年5月に私の大学で行われた前回大会でも人文・社会科学における導入教育というテーマで、まさに私自身が担当する学部授業の事例が紹介されたことがあった。

 これらの取組で私が関心を持っているのは、
  1. そもそも何を獲得目標としているのか。
  2. 必修なのか選択なのか。
  3. 毎年、どのくらいの数の教員が担当するのか。
  4. 学部横断型なのか、学部内限定なのか。
  5. 1クラスの人数はどのくらいの規模か。
  6. テーマは誰が決めるのか。担当教員に任せるのか、統一テーマにするのか。
  7. 受講生はどうやってクラスを選ぶのか。第一志望優先か、学籍番号などによる機械的な割り振りなのか。
  8. 成績評価はどのように行うか。その際、担当教員間で基準が異なり、不公平になることはないか。
  9. 教育の成果はどういう形で検証するのか。
といった点であった。




 今回は3つの事例が報告されたが、このうち1番目のY大学は、Graduation Policy(Minimum Requirement)がきっちりと設定されており(昨年6月8日の日記参照)、それぞれの授業を履修することの一般目標や個別(行動)目標が、「〜することができる」、「〜を身につける」といった形で明記されることになっている。今回のテーマ「初年次少人数」に関わる「基礎セミナー」は、7つのGP1に含まれるものであるという(こちらに詳細あり。全体の趣旨はこちらから)。また、この大学の場合、テーマは各教員に任せてあるということであった。今のところ半期2単位だが、通年4単位化も検討中であるという。なお、ネットで検索したところ、当該大学の電子シラバスの内容が、学外にも公開されていることが分かった。もっとも、シラバスの中味にはかなりのバラツキがあり、かなり大ざっぱに書かれているものも散見された。

  次回に続く。