じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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[今日の写真]

岡山大学資料展示室(旧・陸軍第33旅団司令部衛兵詰所)前のキリシマツツジ。4月上旬より花を咲かせているが、暖冬のあとに寒波が来たせいか、花の付き方はイマイチ。


4月28日(土)

【ちょっと思ったこと】

今年のGW

 ネットニュースには、“今年のGWは、前半3連休(28〜30日)と後半4連休(5月3〜6日)に分かれているため、やや小ぶりな「大型連休」になりそうだ」と書かれてあったが、私のところでは、4月29日から5月5日までの平日は休講とすることが大学の方針で決められており、祝日と曜日の配置にかかわらず最低7連休、今年の場合は4月28日の土曜日と5月6日の日曜日が加わって9連休になっている。但し平日に教職員が休みをとる場合には休暇届の申請が必要である。

 私自身は、5月2日までは、某学会誌の原稿とりまとめ作業のほか、岡山近辺のハイキング、大学構内の草取り、室内掃除などをして過ごし、後半は妻の実家に帰省する計画となっている。帰省先ではもっぱら読書にあけくれる予定。連休最終日の6日は高速道路の渋滞や事故が懸念されるため、7日に年休をとって岡山に戻ろうかと考えている。

【思ったこと】
_70428(土)[教育]第13回大学教育研究フォーラム(17)心理学者,大学教育への挑戦7−グループ活動を含む初年次教育の実践−(5)


 フォーラム2日目の夕刻に開催されたラウンドテーブル企画:

●心理学者,大学教育への挑戦7 −グループ活動を含む初年次教育の実践−

の参加感想の5回目。

 IN氏は指定討論の後半で、IT氏の大学で行われている初年次教育「大学基礎講座I、II、III」が学士課程教育の中でどこに向かう教育として位置づけられるのか、教養教育に向かうのか、専門教育に向かうのか、というようなお話をされた。

 もっとも、このあたりの議論は、それぞれの大学の入学者のレベル、学部の特徴、募集単位(細分化された専攻別に募集しているのか、学部一括か、科類別か)によっても異なり、何が妥当であるかは一概には言えないように思う。私のところでは、かつては、「心理学・社会心理学」というように講座単位で学生を募集していたが(定員は学科単位)、最近では文学部一括となっている。その分、将来どういう学問領域に進むのかをガイドするような授業を組み込むことが必要であり、実際には、「基礎科目II」、「基礎科目III」の受講後に4つのコースのいずれかに属することになっている。




 2番目に指定討論に立たれたN氏は、授業過程で求められる大学教員の資質として
  • 専門性:初年次教育においては、専門分野の教授とは別に、学習方法や社会性も要請されており、その役割を果たす専門性も求められる。
  • 親和性:教育的な愛情と親しみ
  • 柔軟性:自らの信念を見直しつつ、多様な方法を活用しながら実践
という3点を強調された(←長谷川のメモに基づくため不確か)。その前提に立って、初年次教育においては、とりわけ、大学での学びの姿勢や受講に関するルール、学ぶことのモラル、といった講義における目的・意識、規則の明確化」が必要であると説いておられた。私自身はふだん「学ぶことのモラル」についてはあまり意識したことが無いが、かつて私立大や専門学校で非常勤講師をつとめていた時には、私語の多さや内職、準備学習の不足にあきれ返ったものである。大学によってはこのことにかなり手を焼いておられるのではないかと拝察する。

 次にグループ活動に関しては、役割や課題やルールの明確化、グループ編成の工夫、学生間に生じるトラブル(フリーライダー、苦情、リタイア)への対処などを挙げておられた。先に挙げられた大学教員の資質に対応した具体策が提示されていたが、現実にはそれぞれの大学、学部、専門領域などによって種々の問題が起こりうる状況にあり、経験的に対応していくしか手だてが無いようにも思われた。


 次回に続く。