じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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[今日の写真]

 文学部の廊下に差し込む夕日。この廊下は東西方向に向いているため、春分の日と秋分の日前後に夕日が差し込む。少し古いが、2001年3月19日に撮影した写真がこちらにある。比較してみると、天井の蛍光灯の向きが変わっているようだが、おかしいなあ、いつ取り替えたのだろう?



3月20日(水)

【思ったこと】
_70320(水)[心理]第一回構造構成主義シンポジウム(10)池田清彦氏、竹田青嗣氏、西條剛央氏による鼎談(5)欲望論と関心相関性

 3月11日に早稲田大学で開催された

第一回構造構成主義シンポジウム:わかりあうための思想をわかちあうためのシンポジウム

の感想の9回目。

 昨日に続いて、印象に残った点のメモ。




 鼎談や質疑では感受性や欲望の個体差の話題が取り上げられていた。またGoogleで「竹田青嗣 欲望」というキーワードで検索すると13300件もヒットすることから分かるように、竹田氏は欲望論の大家である(関連する御著書はご当人の公式サイトからもチェックできる)。

 じつは私自身は竹田氏の欲望論については不勉強で何も分からない。但し、私自身の中では、いわゆる欲望は、行動分析で言うところの
  • 確立操作
  • 生得性好子
  • 習得性好子
  • 強化の随伴性
  • 強化スケジュール
ですでに解決済みであると考えており、それほど関心を持っていない。鼎談の中で、池田氏は「欲望は個人の中で所与のもの」というように言われておられたが、うーむどうかなあ、生得的好子は生物的に規定されるが、習得性好子は条件づけのヒストリーで説明できる。欲望に個体差があるとしたら、それは大部分、個々の生活環境の中でどのように条件づけられてきたかという違いに帰着できると思う。




 同じことは、構造構成主義の中核原理である「身体・欲望・関心相関性」についても言えると思う。「関心」は前提ではない、条件づけによって作られるものだというのが私の考え。もっとも、不勉強の私にはその真意はまだ理解できていない。手元にはすでに『 構造構成主義とは何かー次世代人間科学の原理』(西條剛央、北大路書房)があるのだが、まだ1頁も読めていない。いずれ拝読した上で、改めて考えを述べさせていただくことにしたい。


 次回に続く。