じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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[今日の写真]
夕食後の散歩時に眺めた農学部・東西通りのイチョウ。ライトアップはしていないが、街灯に照らされて幻想的な世界が広がっていた。



11月25日(土)

【ちょっと思ったこと】

観葉植物の引っ越し

 23日からの連休を利用して、屋外に出してあった観葉植物の大半を室内に取り込んだ。過去記録が手元に無いのだが、例年、寒さに弱い品種はイチョウが散る頃、強い品種は霜が降りる前に取り込んでおり、今年は例年並みではないかと思う。昨年は12月22日に早くも積雪があった。今年の冬はどうなるだろうか。

【思ったこと】
_61125(土)[教育]大学教育改革プログラム合同フォーラム(12)特色GP・現代GPの意義・実績と今後の展望(1)特色GPと現代GPはどこが違うか

 11月13日(月)の10時15分から11時45分まで、表記のパネルディスカッションが開催された。

 まず、特色GP実施委員長のK氏と、現代GP選定委員長のO氏からそれぞれの趣旨について簡単な説明があった。

 そもそも特色GPと現代GPはどこが違うのか。今回のご説明に基づいて理解したことをまとめると以下のようになる。
    特色GP
    1. 課程ごと(学士課程、短期大学士課程、修士課程)に分けて審査。「教育課程の工夫改善」、「教育方法の工夫改善」などを支援。
    2. いくつかの留意点(教育目標達成へのプロセスの適切性、他大学が共有できる根幹、継続的教育努力実績、組織的な支援体制、有効性、将来性)に基づいて審査。
    3. 留意点に示されているように、「特色」は「独特」ではない。継続的な積み重ねを重視していることからみて、地道な教育活動に光が当てられることもある。
    4. 特色GPの評価は、選定という目的のための限定的な評価であって、必ずしも大学評価の全てではない。
    5. 従来の「入試の難易度」による大学評価から、入学の「教育内容」による評価へと流れを大きく変える意義。
  • 現代GP
    1. 現代的教育ニーズ(あらかじめテーマが用意されている)に応えるべく工夫していることにインセンティブを与える
    2. 教員個人の取組ではなく、組織的な取組に光を与える。それゆえ、学長等のリーターシップが問われる。また、学部・学科・教員間の壁が低くなる。
    3. FD効果がある。
    4. 大学の「個性」が明確になる。
    5. 組織を守るための改革から、学生のための改革へ。
    6. 支援が終わったあとでも継続させることが大切。何年か経ったらGPの遺跡ができていた、ということになってはならない。
 文科省による「特色ある大学教育支援プログラム」(特色GP)は2003から開始された。いっぽう現代GPは、1年遅れて2004年からの開始であり、2007年度は過去3年分の継続的支援と新規公募のための予算が盛り込まれることになっているという。

 のちのパネルディスカッションでも指摘されたことだが、実績重視の特色GPのあとから、実績不要(=イノベーション重視)の現代GPが開始されたことがよかったのかどうかは歴史的評価を待つほかはない。ま、まだまだ試行錯誤の部分があるのだろう。

 K氏によれば、
  • 現代GPは、麻薬のようなもの。効果はあるが、使用法に注意する必要がある。
  • 特色GPは、栄養のようなもの。大学を大学らしくする効果あり。
という違いにまとめられる。特色GP委員長のご発言なので、特色GP重視の位置づけのようにも受け取れるが、教育には100年の大計が必要だ。不易の教育も大切。現代的ニーズばかりを追いかけていたのでは、次世代は育たないという気がしないでもない。


 次回に続く。