じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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[今日の写真]
大阪・玉江橋付近から見た堂島川下流方向と「グランキューブ大阪」(大阪国際会議場)。近代的なビルが建ち並ぶいっぽう、福島駅から玉江橋に至るなにわ筋には、昔ながらの魚屋さん、八百屋さん(なぜか合鍵屋兼業)、たこ焼きレストラン、宝石店などが混在していて、いかにも大阪らしい雰囲気をつくっていた。



11月1日(水)

【思ったこと】
_61101(木)[心理]日豪ダイバージョナルセラピー・シンポジウム(1)

 岡山7時5分発の新幹線に乗って大阪へ。グランキューブ大阪」(大阪国際会議場)で開催された日豪ダイバージョナルセラピー・シンポジウムに参加した。

 この企画は日豪交流30周年記念認定事業としてオーストラリア大使館から後援を受けたものであり、オーストラリアからダイバージョナルセラピー協会の代表団24名(団長:オーストラリア・ダイバージョナルセラピー協会本部・リンダ・マーチンさん)が来日、日本国内のいくつかの高齢者施設で視察・交流を行い、東京と大阪で国際シンポを開催するというものであった。大阪で行われたシンポは、その一番最後の公式行事であった。

 ダイバージョナルセラピーというのは特定のセラピーの呼称ではなく、
ダイバージョナルセラピーとは、個々人の独自性と個性を尊重し、よりよく生きることをめざし、実践する機会を持てるようサポートし、自分らしく生きたいという要求に応えるため、「事前調査(assessment)→計画(plannning)→実施(implementation)→事後評価(evaluation)」のプロセスに基づいて、個々人の“楽しみ”からライフスタイル全般まで、そのプログラムや環境をアレンジし提供する全人的ケアの思想と実践である。
というように定義されている。

 大阪会場には、事前予約だけで150〜200名、当日参加者50名近くが集まり(←あくまで長谷川の大ざっぱな推計)大盛況となった。




 ダイバージョナルセラピー(DT)というと、これまでは認知症ケアの場面が紹介されることが多かったが、今回は双極性障害(「躁うつ病」)や統合失調の利用者へのケア、また、緩和ケアにおけるDTの役割が紹介された。

 ところで、緩和ケアというのは特殊なケアであるかのように思われがちだが、じつは、我々はすべて、いつかは死ぬ。その多くは、期間や程度の差こそあれ、緩和ケアを受けることになるのだ。

 ところが、この問題はなかなか表には出てこない。回復の見込みが無いと知っていても、「早くよくなってね」とか「元気になったらまた○○しましょう」などと言って患者を励ます。しかし、それで本当にいいのか? 今回のシンポでは、このあたりのことについて分かりやすい話を拝聴することができた。

 次回に続く。