じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



8月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る
[今日の写真] 先日、家族で外食した時に注文したラーメン定食。ラーメンを食べるのは3週間ぶりであった。

この店に来たのは3回目だが、初めて入った時に驚いたのは、店長、店員、調理師ばかりでなく、店のお客までが全員中国語で会話をしていたことであった。チベットや新疆を旅行中に立ち寄ったレストランを思い起こさせるほどであった。今回も、中国人留学生とみられる男性が中国語で注文していた。



8月28日(月)

【ちょっと思ったこと】

映画「ALWAYS 三丁目の夕日」

 今回の旅行では往復ともスイス航空直行便を利用した。このうち往路は真ん中の座席で退屈だったため、
  1. always sunset on third street
  2. akeelah and the bee
という2本の映画を楽しんだ。

 このうち1.は、日本では「ALWAYS 三丁目の夕日」として題名で公開されており、Web日記作者のあいだでも何度も取り上げられていたが、岡山市内では上映されていなかったため、今回、初めて鑑賞することができた。2.のほうは、全米スペル暗記大会に挑戦する少女を描いた2006年の映画。ネットで検索したところ同種の映画として「チャレンジ・キッズ」というのがあったが、これとは全く別物のようだ。

 1.の「always sunset on third street」のほうは、日本語音声のほか、中国語と英語の字幕がついていて面白かった。以下、ネタバレあり。










 この映画は、タイトルからも容易に連想されるように、西岸良平(さいがん りょうへい)氏の『夕焼けの詩』を基にしている。私個人は、『レモンティーのみた夢』という受賞記念作品がビッグコミックオリジナルに掲載された時からの西岸良平ファンであり、初期の単行本を20冊ほど蔵書していたため、映画自体が描く昭和30年代の風景とは別に、各所で、西岸氏の原作のシーンが思い出されて懐かしく感じた。もっとも、この映画の登場人物は、原作とは一部異なっている。映画のほうに出てくる星野六子は、原作では「干し芋兄ちゃん」の星野六郎という男であった。また、茶川竜之介は原作ではあそこまで詳しくは描かれていない。

 なお私がマンガをよく読んでいたのは1970年代に限られている。『夕焼けの詩』のストーリーがその後どう展開したのかは全く知らない(←設定から言うと、そんなに大きな展開はあり得ないように思うのだが)。

 もともと芸能界に疎い私であるが、今回の映画のキャストは、殆どが映画の中で初めてお目にかかる俳優であった。そんななか、映画が終わった後になってから、薬師丸ひろ子が鈴木トモエ役を演じていたということを初めて知り、少々驚いた。「セーラー服と機関銃」で主演をつとめた少女が、いまや立派なお母さん役か、このこと自体に、25年の年月の流れを実感してしまった。

 映画に出てくるシーンは、私にとってはみな、「おや、昔見たことがあるぞ。どこだったかなあ」と、自分自身の子ども時代を思い出させるような風景ばかりだった。

 ストーリー本体とは関係ないが気づいた点をいくつか。
  • 東京タワーがあのように見える場所というと、田町から三田のあたりの通り?
  • ラストシーンでは東京タワーが象徴的に描かれていたが、昭和30年代であっても、東北線の沿線からあんなに大きく見えることは無いと思う。
  • ダイハツのミゼットのドアが前から開く形になっていたのが気になったが、こちらの資料のMP4型は確かにそうなっている。後ろから開くような構造にできなかったのは座席が狭かったためだろうか。
  • 都電に乗って高円寺まで行くシーンがあった。あんな郊外までは都電は走っていなかったはずだと思っていたが、こちらによれば、ちゃんと旧路線があったことを知る。
 昭和27年生まれの私にとっては、とにかく懐かしさが先行した映画であったが、もちろん、それ以外の世代であっても十分に感激できるストーリーであった。