じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



5月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る
[今日の写真] 珊瑚樹の蕾。6月には白い花を、真夏には真っ赤な実をつける。同じ場所で撮った写真が以下にあり。


5月28日(日)

【ちょっと思ったこと】

月の表面が鏡だったら

 夕食時にちょっとだけ視た「平成教育2006予備校・漢字力検定60分SP!!」に

●月の表面が鏡だった場合、満月はどのように見えるのか

という問題があった。満月が円盤のように光っているのは、月の表面が乱反射し、地球側を向いている面のどの部分からも地球方向に向かう光があるために円盤状に輝いているのであった。もし月面がツルツルの鏡だったら、反射角度が地球に届く方向に向いている光しか地上に届かない。月面の一点が、太陽のように明るく光っているだけであろう。

 このことでふと思ったのだが、もし、本当に全面が鏡でできているような「第二の月」が地球の周りを回っていたら、人類はどうやってその存在を知ることができるだろうか。もちろん、ある程度の大きさ以上であれば、潮汐に影響を及ぼすし、時には日食や星食のような現象を起こすので容易に気づかれるだろう。しかし半径1mほどの球体だったらまず無理。そういやレーダーというのは、電波の反射で物体をとらえる装置だと思っていたが、発射した電波が常に自分の居場所に帰ってくるとは限らないはず。不思議だなあ。

5/30追記]
いつもお世話になっている、どどどさんから、レーダーについての貴重な情報をいただきました。こちらをどうぞ。
【思ったこと】
_60528(日)[教育]第54回 中国・四国地区大学教育研究会(2)

●荻上紘一・大学評価学位授与機構教授:社会的要請に応える教育プログラム-----現代GPの意義と効果-----

の話題提供では、GPに関する話題のほかに、興味深い「余話」が3題あった。

 そのうちの1番目は、大学教員組織の編制に関するものである。大学設置基準改正要綱にも記されているように、従来の「教授、助教授、講師、助手」という、「教授、准教授、講師、助教、助手」というように改正された。これは来年4月1日から施行されることになっている。

 この改正により、従来「助教授は教授を助ける」となっていた「助ける規定」が削除されている。ちなみに荻上氏のレジュメでは「准教授」は「準教授」と表記されていたがこれは単なる漢字変換ミスであろう。ATOK2006年バージョンで「じゅんきょうじゅ」を変換すると「準教授」しか出てこないし。

 このほか教員組織編制に関しては、従来の講座制や学科目制の記述が削除されたこと、科学技術振興調整費「若手研究者の自立的研究環境整備促進」による支援が行われること、専任教員の定義の明確化などが注目される。




 余話の2番目は、大学院教育振興施策要綱に関わる話題であった。ちなみにこの「要綱」は、「プラットフォーム」と呼ばれていた案の言い換えであったとか。この要綱では、大学院教育の実質化(組織的展開の強化)のために、
  • 人材養成の目的の明確化
  • 課程制大学院の趣旨に沿った教育課程の編成
  • FD
  • 若手教員の教育研究環境の改善
などが大学院設置基準に書き込まれているという。要するに、従来の「努力義務」が法令に「格上げ」されたということになる。ちなみに、決定が遅れてはいるものの、学部(学士課程)のほうも、同じような形で法令化されるとのことだ。




 余話の3番目は

●「魅力ある大学院教育」イニシアティブ

という大学院版のGPについての紹介であった。今回は、「人文社会」、「理工農」、「医療」というように分野を分けることで、人文・社会系大学院の強化に対する支援を重視しているという。2005年度は338件の申請に対して97件シア宅。2006年は268件の申請があり6月下旬までには選定されるという。

 他のGPについても同様であるが、GPというのは「エンジン」をかけるための支援。その後で「自走」できる体制を作る取組が推奨されるとのことだ。

 次回に続く。