じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] イランでは「男女6歳にして席を同じくせず」が徹底していると聞いたことがあるが、たまたま視た子ども向けTV番組でもその方針が貫かれているように思えた。ここにあるのは男の子向け番組。スタッフも子どもたちも全員が男であった。同じような女の子向け番組が放送されているのかどうかは確認できなかった。



8月24日(水)

【ちょっと思ったこと】

飛行機事故多発現象?

 各種報道によれば、ペルーのタンス航空のボーイング737型の旅客機が23日午後、首都リマを離陸したあと経由地のペルー中部のプカルパの空港近くのジャングルに墜落した。この事故では、これまでに43人が死亡、52人の生存が確認され病院で手当てを受けているという。墜落の原因については24日時点では不明であるが、墜落した旅客機の機長が墜落前に「強風と大雨のために着陸できない」と無線交信していたとの情報がある。

 飛行機事故と言えば、少し前の8月14日、ギリシアのヘリオス航空のボーイング737型旅客機がアテネの北東部に墜落するという事故があった。この事故では子供48名を含む乗客115名と6名の乗務員が死亡。飛行機が墜落する前に空調設備の故障により酸欠状態で凍えて意識を失っていた可能性が高いと言われている。

 さらに8月16日には、パナマから仏領マルティニクに向かっていたウエスト・カリビアン航空のMD82型機(乗客152人、乗員8人)が、コロンビア国境に近いベネズエラ北西部ペリハ山脈に墜落した。墜落直前、同機から同国の航空当局に、エンジンの一つが故障したので緊急着陸したいとの連絡が入った。直後に二つ目のエンジンも故障したとの報告があった後、通信が途絶えたという。

 今回のペルーの事故を含め、これで、8月だけで少なくとも3件の墜落事故が起こったことになる。ペルーの事故については悪天候が原因という可能性もあるが、ギリシアとベネズエラの事故はどうやら整備不良によるもののようだ。飛行機事故は連続して起こりやすいなどと言われることもあるが、これから先は大丈夫だろうか。

 そういえば、最近搭乗した某国際線の航空機もかなり古いものであった。経由地で着陸している時には、エアコンの吹き出し口から白い霧が立ちこめていたほか、天井から降りてこないディスプレイがあったり、リクライニングが壊れて最初から倒れかけていたり、個別の照明が点灯しない座席もあった。せめて安全系統だけでもきっちり整備していてくれれば安心なのだが、内装設備と同じレベルで操縦系統に不備があったとすると重大事故が起こる可能性がありヒヤヒヤした。

 日本の国内線でもちょっとしたミスや故障は時折報告されているが、新しい機種を使っている限りにおいてはそれほど不安を感じない。そのいっぽう、海外登山・トレッキングに行く時には、先進国で使い古され払い下げられた航空機に搭乗する機会が多い。完璧な整備をお願いしたいところである。

 ところで、飛行機に乗るときにいつも疑問に思うのが、救命胴衣装着についての説明である。国際的な規則で義務づけられていて仕方なくやっているのだとは思うけれども、現実に、飛行機が海上に不時着して救命ボートで脱出するなどというケースは起こりうるのだろうか。最近搭乗した、成田発北京経由テヘラン便も、北京・ウルムチ便、ラサ・成都便など皆そうだが、そもそも、ああいう路線では不時着できる海が無い。カスピ海や青海湖に不時着するというなら話は別だが、そういう想定が無いならば救命胴衣の説明はきっぱり省略し、安全に緊急脱出するたための注意に力点を置いたほうが有益であるように思う。8月21日にカンタス航空機が関空に緊急着陸した際には、脱出した乗客9人がけがをしたと伝えられているが、あの場合も救命胴衣は不要。マニュアル通りに落ち着いて行動すれば、けがをせずに済んだはずだ。