じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] トベラの白い花。5月中旬以降は樹木の白っぽい花をよく見かけるが、その中でもトベラは香りがきつい。これに誘われてアオスジアゲハが群がることもある。


5月22日(日)

【ちょっと思ったこと】

駐めてあった車を使われる

 22日(日)はあいにくの雨模様。荷物を運ぶ必要もあったので、大学までは車で出かけた。

 その後雨が止んだ時に、駐車場周辺の花の写真などを撮っていたところ、あまり見かけない大型のセダンが駐車場に入ってきた。車には20歳代前半と見られる女性と、そのご両親が乗っていたが、入り口付近でいったんとまり、運転していたお父さんは外に出て、娘さんと見られる女性に運転を交代した。

 その後、お父さんが私の車のほうに近づく。娘さん運転の車のほうも蛇行しながら、私の車のほうにバックしてきた。なんと車庫入れの練習をおっぱじめたのである。私の車とその隣の車の間にちょうど1台分のスペースがあったので、練習には好都合であったようだ。

 お父さんがそのつど指示を出していたのでぶつけられる心配は無いと思いそのまま研究室に戻ったが、まさか自分の車が車庫入れの練習に使われるとは思いもよらなかった。しかしあれって、無免許運転になるのではないかなあ。万が一ぶつけた場合、保険はどうなるのだろう。




勝ち得、負け得と大相撲の数学

 5月22日に千秋楽を迎えた大相撲夏場所は、前日に優勝を決めた横綱朝青龍が大関栃東を突き出し、4場所連続12度目の優勝を全勝で飾った。

 そんななか、関連ニュースを見ていて、幕下東6枚目の一の谷という力士が十両力士と対戦した結果、1勝7敗という成績を残していることに気づいた。幕下というのは15日間のうち7日間だけ出場するはずなのに、なぜ1勝7敗となるのだろう?

 さっそくネットで検索したところ、ウィキペディア・幕下の項目のところに
幕下の上位で十両昇進の見込まれるものは、場所の終盤十両下位の力士といわゆる「入れ替え戦」を組まれることが多い。このため一場所で8番を取ってしまうこともあるが、この場合、8番目の相撲に勝てばこれは勝ち星として評価され、負けても黒星として扱わないことになっている。これを「勝ち得、負け得」という。
という説明があることが分かった。幕下では一場所で8回対戦する場合があるということを初めて知った。

 しかし、ここでさらに疑問が浮かぶ。力士の勝ち数(白星)と負け数(黒星)というのは、取組1回につき必ず2個ずつ発生する。ということは、全力士の勝ち数の合計は負け数の合計と等しく、かつ、勝ち負けの合計は必ず偶数になるはず。一人だけ取組数が違うことでどこかに歪みが生じないのだろうか。

 十両以上の力士の取組数は15、幕下以下は7が原則であるとすると、それらはいずれも奇数であるからして、力士の総数が奇数である場合にはどこかで歪みが生じるはずだ。逆に言えば、もし一の谷だけが8回対戦していたとすると、どこかに力士数が奇数になっている階級がなければ帳尻が合わない。そこで、gooの本場所情報を上から順に見ていくと
  1. 横綱は朝青龍一人なので奇数
  2. 大関は3人で奇数
  3. 関脇と小結は1人ずつなので偶数
  4. 平幕は東西17枚目まで、合計34人で偶数
  5. 十両は14枚目まで、合計28人で偶数
となっており、十両以上の力士の合計は偶数なので、星数の歪みは生じないはずである。

 となると、一の谷の1勝7敗の帳尻を合わせるためには
  1. 幕下以下の力数がどこかの階層で奇数になっている
  2. 一の谷以外にもう一人、8回対戦した力士が存在する
のどちらかにならなければならない。

 ざっと見渡したところ、幕下の力士数は合計120人(=定員)であり、また20枚目までのところでは8回対戦した力士は他に見あたらない。ではそれ以下はどうか?とさらに探してみたところ
  1. 三段目力士は東西100人で偶数
  2. 序二段は東西134人で偶数
  3. 序ノ口は東が48人、西が47人で合計92人となり奇数
 となっており、どうやら序の口が奇数になっていることでバラツキが保たれているように見える。

 もっとも、以上のほか、休場力士や引退力士によって、取組数が減る可能性も考慮しなければならない。例えば、ある力士が14日目に不戦敗、15日目に休場したとすると、15日目の取組数は1回減る。すると、15日目に対戦するはずだった力士の相手を探してこなければならぬ。やはり帳尻合わせのため、幕下力士がもう一番取る必要がでてきそうだ。

 余談だが、かつて、カエルが潰れたようなポーズで仕切りをするなど、高見盛を凌ぐパフォーマンスで観客を沸かせたことのある朝乃若関(幕下西三枚目)は4月29日に引退届けを出していた。初土俵から12年間無休は立派だ。すでに高砂部屋で指導者としてのスタートを切っているとのことだが、現役時代に得意とした「当たってすぐに引き技」は楽をして勝つように見えてあまり印象はよくなかった。あの技は弟子たちには教えないほうがいいと思う。