じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] エビネ。この時期の庭を彩る。この庭で他に見頃を迎えているのは、クレマチス、小手毬、キンギョソウ。


4月30日(土)

【ちょっと思ったこと】

雨の音

 5月1日の明け方、屋根を打ち付ける雨の音で目が覚めた。そういえば、こういう雨の音を耳にするのは実に久しぶりのことだ。長崎に赴任した1986年から1年間だけ平屋の借家住まいをしたことがあったが、その後はずっとアパート暮らしが続いている。アパートの寝室からも雨の音は聞こえるが「シャ〜〜〜」という平らな音であって、屋根を打ち付ける音は聞こえない。時たま帰省しても、雨の音で目が覚めるという機会は滅多に無い。

 ずっと降り続けているように見える雨だが、音を聞いていると、強くなったり弱くなったり、パラパラという音がしたり、...というような微妙な変化が分かる。長年アパート暮らしを続けていたため、これらを聞き分ける繊細な感覚がすっかり鈍ってしまっていることに気づいた。

 5月1日は、午前中に北九州を出て、中国道経由で岡山に戻る予定。最近は高速道路の高規格化が進み、雨が降っても水たまりができず走りやすくなってきた。この日にアウトドアのレジャーを楽しみにしていた方々には申し訳ないが、個人的な事情だけを言えば、高速道路を通る時には雨模様のほうが行楽の車が少なく、走行中に当たってくる虫で車が汚れずに済み、また、強い日差しで眩しく感じることも無いなど、好都合であることが多い。




電子レンジのチーン

 29日に視た某クイズ番組の中で、電子レンジの「チーン」という音が自転車のベル音に由来するということを知った。

 その後ネットで調べたところ、夕刊フジの2004年12月28日掲載記事に詳しい情報があった。クイズの出題もあるいは、この記事をヒントにしたものかもしれない。

 当該記事によれば、シャープが国産1号の業務用電子レンジを売り出したのは1962年。家庭用は1966年発売であり、その際に、シャープの研究室の近所の自転車店から買ったベルを取り付けたのがきっかけであったという。当時はゼンマイ式のタイマーで加熱時間を管理しており、それと一体化したベルを打ち付ける方式だったというが、現在のシャープ製は全機種が電子音になっているという。

 この記事で私が面白いと思ったのは、自転車ベルであれ電子音であれ、とにかく40年近くにわたって、大半の電子レンジの完了音が「チーン」であり続けたことだ。種々の家電の中で、電子レンジ以外の「チーン」と音がするのは一部のトースターぐらいものだろうか。私の記憶では、全自動の洗濯機の場合は、「ブーブー」というウシガエルのような音がする。電気釜は「ピーッ」ではなかったと思うが、滅多に聞いたことが無いので定かではない。電話受話器の音はダイヤル式の頃はずっと「リリリリッ〜ン」であったが、今やさまざまな着信メロディに変わってしまった。

 電子レンジの完了音が「チーン」であり続けたのは、
  • 調理者が近くに居ること(1回だけ知らせればよい)
  • 「チーン」が聞こえなかったとしても重大事故にはつながらないこと(次第に冷えていくだけ)
  • 煩雑な調理場では、短時間で鳴り終えたほうがいい(着メロではやかましい)
  • 「チーン」のあとにできあがった料理が口にできることによって、「チーン→食べ物」という条件づけが形成され、電子レンジを使うという行動を強化する役割を果たした可能性もある
 といった理由によるものと考えられる。となると、電子レンジの完了音がいまさら着メロに切り替わる可能性は低いのではないかと推測される。




 余談だが、同じクイズ番組では、「成績優秀者には週1回遅刻をする権利を与える」という措置をとることで、学校全体の成績が向上したという、英国・マンチェスターの高校の話題を取り上げていたが、これって、単に、成績優秀者は1限目の補習時間への出席を免除されていたというだけのことではないだろうか。日本では、放課後つまり正規の時間割が終わってから、成績不良者に対して居残りの特別指導を行う場合があるように思われるが、このさい、補習を1限目に行い、正規の授業を2限目から始めるようにすれば、朝のラッシュで通学に苦労しなくて済むようになり、補習免除をめざして勉学に励む生徒が増えてくる可能性もあるのではないかと思われる。