じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] [今日の写真]  相変わらず寒い毎日が続いているが、農学部農場では、なっなんと洋梨が季節外れの実をつけていた。昨年10月5日の日記で、洋梨が花と実を同時につけている写真を紹介した(写真右に再掲)。この時の花が実を結んだものと思われる。


1月17日(月)

【ちょっと思ったこと】

DVD録画予約、相次いで失敗

 NHK人間講座だます心 だまされる心と、人間性の進化史の各回再放送をDVDハードデスクに録画予約しているのだが、直近2回分の録画ができていないことに気づいた。特に1月14日2時からは「だます心 だまされる心」1回目を録画する最後のチャンスだったのだが、ハードディスクには録画の痕跡が全くない。まことに残念だ。

 当初、予約を忘れたという全くのウッカリミスかと思っていたが、18日朝5時台のNHKニュースを視ている時に、それ以外にも原因があるということに気づいた。18日朝5時5分からは、人間性の進化史の第四回分の再放送があり録画予約していたのだが、時間をすぎても録画が開始されていなかったのである。原因は

●DVDレコーダーの電源がONのままになっていた。

ためであった。ダビングなどのために電源を入れたまま外出した場合は自動的に電源が切れるが、自分の手でONにしている場合はずっとつけっぱなしになる。予約録画の時間帯が近づいた時にはたぶん警告メッセージが出るのだろうが、テレビ側で別の電波からテレビを視ている時にはそのことに気づかない。今後は、DVDレコーダーのがつけっぱなしになっていないかどうか、こまめにチェックしていきたいと思う。

 なお、このほか、Gコードによる予約にも注意が必要だ。朝5時台の番組のGコードはかなり大ざっぱな設定になっていることがある。前回予約した時にも、番組自体は5時5分から5時30分までなのに、Gコードで設定される時間帯は5時から6時までとなっていた。あとで編集削除すれば済むとはいえ、Gコードだけに頼りすぎないことも必要かと思う。

【思ったこと】
_50117(月)[心理]「傾向がある」ことへの対策(その4)リスクとコスト

 1月14日の日記の続き。これまで述べてきたように、統計データに基づく「傾向」というのは、一般的には

●傾向が無いと仮定した場合、今回のサンプルそのような偏りが生じる確率はきわめて小さい。

という意味で使われることが多い。あくまで確率の問題であるから、データだけから正しいとか、間違っている、と断定するわけにはいかない。緊急性、重大性、操作可能性、コストなどを勘案しながら、実際には差がないのに差があると検定してしまうリスク(Type I error)と、実際には差があるのに差がないと検定してしまうリスク(Type II error)を天秤にかけて、適切に対処していくほかはないのである。

 「傾向がある」というニュースは、ネット上でも毎日のように伝えられている。なかでも安全性や健康に関するニュースは、自分自身に直接関わる問題であるだけに注目されやすい。1月10日の日記では、このうち、

(1)1月4日のYahooニュース:受動喫煙で成績低下 読解や算数、米の研究(1月4日 共同通信)
(2)1月8日のYahooニュース:日射少ないと消化器がん増 美白ブームに警鐘も(1月8日 共同通信)


を取り上げたが、その後も、こんなニュースが伝えられている。

(3)1月9日の信濃毎日:コレステロール値低下作用 「緑豆モヤシ」顕著な効果
(4)1月12日のSankei Web:8歳以下は使用を控えて 携帯電話の健康影響で英機関(共同)
元記事

 これらのニュースは

【警告型】ある行動をすると有害な結果が伴う可能性がある。→(1)における喫煙、(4)における携帯電話使用
【オススメ型】ある行動をするとよい結果が伴う可能性がある。→(2)における日光浴(但し、紫外線の有害性が別にあり)、(3)における緑豆モヤシ

 とはいえ、あくまで可能性であるから、将来的に否定される場合もある。我々は常に、

●その行動を始めた場合に想定されるコスト、リスク
●その行動を始めなかった場合に想定されるコスト、リスク
●その行動を中止した場合に想定されるコスト、リスク
●その行動を続けた場合に想定されるコスト、リスク

に配慮して決断し、かつ、決断の妥当性を継続的に評価していくほかはない。

 上記のニュース(4)に関しては、こちらの方が、1月14日の日記の中で、的確な解釈をされていた。つまり、8歳以下の子どもが携帯電話を使用した場合に想定される有害性については、現時点では証明されていない。ここで警告されているのは、「有害だからやめましょう」ではなく、あくまで、
危険という証拠は無い。でも、安全という証拠も無い。だから、万が一を考えてやめておいたほうが良いですよ
ということなのである。

 もし電磁波に長期的に晒されることが有害であるとするなら、8歳以下の子どもばかりでなく、より年長の子どもたち、成人すべてにとって深刻な問題となるはずである。しかし、今の時代、今さら携帯電話全面禁止というわけにはいかない。また元記事にもあるように、より年長の子どもたちの場合には、(携帯電話を使用させることが)防犯上のメリットになる場合もある。いっぽう、3歳から8歳の子どもの場合には、携帯電話を持たせることで特段のメリットがあるとは言い難い。有害の証拠が無くてもわざわざリスクに晒す必要はあるまい、と考えることにもそれなりの合理性がある。

 次回は、「傾向がある」ことと「著しい差がある」ことの違いについて考えてみたい。