じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] [今日の写真] 岡大西門横のモミジが見頃となった。昨年より5日ほど遅い感じ。


11月27日(土)

【ちょっと思ったこと】

カラオケ発明者とイグ・ノーベル賞

 11月27日朝6時台のNHKニュースで、カラオケの発明者の井上大佑氏(64)が、「イグ・ノーベル賞」を受賞されたことを取り上げていた。一部しか聴いていていなかったので、あとでネットで調べたところ、ハーバード大学でこの賞の授賞式が行われたのはだいぶ前の9月30日午後(現地時間)であった。NHKニュースというのは速報性が売り物だと思っていたが、なんで今ごろ取り上げたのだろう。あるいは「この一年の話題」の総集編だったのか、謎である。

 ところでこの「イグ・ノーベル賞」だが、「ウィキペディア (Wikipedia)では
「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に対して与えられる賞である。ノーベル賞のパロディ的な賞で、1991年に創設された。
と解説されている。リンク先にも記されているように、日本はイグノーベル賞大国であり、多数の受賞者を輩出している。そういや、心理学者でも一人、慶應の渡辺茂先生が1995年に受賞されていた。ハトに「木の含まれている写真と含まれていない写真」を区別させる実験はすでに米国の心理学者によって行われていたが、渡辺氏は、ピカソの絵とモネの絵を区別させたという点で、いかにも「イグ・ノーベル賞」的であった。なお、ハトは、このほか、ルノワールとセザンヌ、マチスとブラックの絵も区別することができるようだ。

 少々脱線してしまったが、カラオケは確かに偉大な発明であると思う。能動主義的に言えば、「歌謡曲を受身的に聴く」文化を「個々人が能動的に歌う」文化に変えてしまったのだからスゴイ。もっとも、大学教員の忘年会などでは、カラオケ普及後は、「二次会はカラオケで」という画一化が進んでしまったような気もする。

 ちなみに私自身は、カラオケに行ったのは生涯で3度だけ。前任校での着任歓迎会と送別会、現在の職場での着任時の歓迎会、それぞれの二次会の時だけだ。これらの時は、義理もあって断るわけにはいかなかったが、歌の苦手な私にとってはカラオケほど退屈で喧しいものはない。いずれ私が定年の時に歓迎会をしてくれる場合は、二次会は天体観測会、雨が降ったら麻雀大会(←但し、室内禁煙)を希望しようと思っている。

※ニュースでは、井上氏が米誌タイム1999年、「20世紀で最も影響力のあったアジアの20人」に選ばれたことも紹介していた。こちらもネットで調べてみると、選ばれた20人は、
昭和天皇/ホー・チ・ミン/ポル・ポト/三宅一生/井上大佑/タゴール/孫逸仙(孫文)/マハトマ・ガンジー/スカルノ/毛沢東/リー・クワン・ユー/トウ小平(トウは機種依存文字の「ケ」)/コラソン・アキノ/朴正煕/豊田英二/ラーマ5世(チュラロンコーン大王)/スワミナサン/黒澤明/ダライ・ラマ14世/盛田昭夫
となっているようだ(敬称略)。当時は「井上さんって誰?」という声もあったそうだが、文化的な影響力という点では、他者に決して引けをとらないと思う。




最高の風景は「雪山と草原と花」か

 2年前に旅行した東チベットのアルバムのうち、黄河源流域の瑪多から、青蔵高原の町、興海に至るまでの写真をこちらにアップした。未完成のままほったらかしにしていたこのサイトも、これで「興海〜西寧」までの一日分を残すのみとなった。

 久しぶりに整理した写真と、今年の夏に旅行したアンデスの写真を比べて思ったのは、やはり、「雪山と草原と花」という組み合わせは最高だなあということ。もちろん、地球離れしたアンデスの風景は素晴らしいが、「癒し」や「和み」を与えてくれるのは、美しい花に出合える風景である。そういう点では、殆ど雨ばかりで蛭まで出たが、タスマニア原生林の風景も忘れることができない。