じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] ハナカイドウ。サクラより派手な花を咲かせるが、サクラのように花見を楽しむ人はあまり居ない。


4月18日(日)

【ちょっと思ったこと】


気になる言葉2つ

 4月に入って、日本のプロ野球や大リーグにおける日本選手の様子を伝えるニュースを耳にすることが多くなったが、「本来の姿に近づいてきた」とか「本来の実力を発揮できなかった」といった表現はやめてもらいたいものだ。「本来」というのは本来、その選手の真の実力のことを言うべきであり、たまたま幸運が重なって実力以上の成果をあげた時を「絶好調」、不運が重なったりスランプに陥って思うように成果をあげられなく状態を「絶不調」と呼ぶのである。絶好調の状態が本来の姿というわけでは決してない。

 もう1つ気になるのが、高速道路でハイウェイラジオから流される「最近、○○による交通死亡事故が急増しています」という表現だ。「急増」という表現を使うからには、前月の2倍くらいに増えていなければウソということになるが、一年中、どの季節に運転していても「急増」、「急増」と使っている。仮に4月に1名、5月に2名、6月に4名、7月に8名、、、、というように前月の倍々で死亡事故が増えていったとしたら、3年目の7月には1億3421万7728人が死亡し、日本人は全滅してしまう。「多発しています」というのも同様であり、いったい何件の事故なのか、数値で示せと言いたいところだ。交通安全という目的のためになるべく大袈裟な表現を使いたい気持ちは分かるが、年がら年中、大袈裟に言っていたのではドライバーには飽きられてしまう。そのことに限らず、1620のハイウェイラジオでお説教めいた呼びかけをするのはやめてもらいたい。事故や渋滞の情報だけを伝えてくれればそれでよい。




家族用のネット伝言板で父親の出番はあるか

 新年度に入ってから我が家でもADSLが開通し、時間を気にせずにネットに接続できるようになった。これを機会に、遠方からでも書き込みができるようにと非公開ネット伝言板を開設したのだが、家族にはあまり利用してもらえなかった。その一因として、同じ時期に、家族全員が携帯電話を使うようになり、携帯メイルでのやりとりに熱中してしまったためである。

 妻なども暇さえあれば携帯メイル打ちをやっている。いつでも送受信できるという点で、掲示板に比べて利便性が高いためなのだろう。そういえば最近、電車の車内で大声で携帯電話をかけている人はあまり見かけなくなった。それらを自粛する呼びかけが功を奏しているとも言えるが、別段、皆がマナーを守るようになったというわけでもなさそうだ。携帯メイルのほうが声による連絡よりもプライバシーが守られるし、声の電話のようにいちいち応対しなくて済むという点で時間的拘束が少ないためではないかと思われる。じっさい、電車のホームでは、下を向きながらメイル打ちをやっている人ばかりが目立つ。大声で電話しているのは(私もその一人だが)、メイルの送り方を知らない高齢者ばかりになってきた。

 ということもあって、ネット伝言板のほうは閑古鳥が鳴いていたのだが、最近、娘が数学の質問を書き込むようになって、いくらか活況を呈してきた。携帯メイルでは数式などの表現が難しいためである。もっとも、せっかくの書き込みがあっても、父親の面目を保つのは難しくなった。先日、は娘から因数分解の問題が寄せられたが、かつてこの方面を得意としていた私はさっぱり解けない。

2χ+3χy−2y+χ+7y−3

ところが、これを聞きつけた息子は、いとも簡単に

=2χ +(3y+1)χ−(2y−1)(y−3) =(2χ−y+3)(χ+2y−1)

と解いてしまった。わはは、これでは父親の出番はありませんなあ。父親としての得意技を発揮しないと、家族伝言板界からも閉め出されそうな私である。