じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

4月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る

[今日の写真] アパート下の空き地にハナニラがいっぱい咲いていた。「韮」という名前がついているが、じっさいはヒガンバナの仲間。


4月14日(水)

【ちょっと思ったこと】


ゴミのポイ捨て、収集日以外の不法投棄

 毎朝5時半頃、岡大の農場の周りを散歩しているが、最近、路上や農場敷地内に捨てられているゴミが目に付くようになった。捨てられているゴミは、タバコの吸い殻、空き箱、小型のペットボトル、スナック菓子の空き袋など。路上ばかりでなく、柵越しに農場敷地内に放り投げて捨てている者が居るようだ。

 4月に入ってポイ捨てが目立つようになった一因はおそらく、日の出が早くなったためだろう。3月頃まではまだ道が暗くて星が見えていた。それと、以前、路上のゴミを拾いながら散歩をしているおばあさんを見かけたことがあった。散歩の時刻を変えられたのだろうか。ちょっと気になる。

 散歩道にはいくつかゴミの集積所があるが、以前にも取り上げたことのある某スポットでは、相変わらず、収集日以外にゴミを捨てにくる不心得者がいる。不心得者者と言っても、そこらにポイ捨てせずにわざわざ集積所まで運んでくるというところが興味深い。

 どうしたらこういう問題行動を無くせるのか、いろいろ考えてみても名案が浮かばない。学校や家庭での道徳教育をきっちりやればよいという声もあるだろうが、不心得者というのはごく一部であって、そういう教育が及ばない世界で育ってしまっているのだからどうしようもない。むしろ、デポジット制のように、回収に協力しないと損をするような仕組みを徹底すること、また、すべての商品に固有の製造番号をつけ、購入時に購入者のIDを記録することで、不法投棄の犯人を割り出すという手だてが考えられる。後者の手だては、監視社会みたいで気味が悪いが何も商品について実施する必要はない。見せしめ的に取り締まるだけでも十分に効果が出ると思う。




株式会社が作った中学校

 岡山県御津町ではこの春、株式会社が設立した全国初の中学校が開校された。その概要が14日夕刻のNHKローカル番組で紹介された。

 番組によれば、この学校では、
  1. 教員はすべて年俸制
  2. 体育や美術に外国人教員を採用
  3. 放課後に自習できる設備があり、教員の指導も受けられる
  4. 公立学校よりはるかに多い教材
  5. 土曜日を含め7コマの時間割
  6. 3年終了時に学校側が合格を保証した生徒が志望高校に不合格になった場合、3年間の全授業料を返還する「高校合格保証制度」
といった点に特色があるという。

 当該校の公式サイトにも記されているように、この学校は、地域を限定して規制を緩和する「構造改革特別区域法」に基づく「御津町教育特区」の“研究開発推進学校”であり、文部科学省の学習指導要領によらない独自の教育課程が特別に認められている。「株式会社が設置する学校」という形で紹介されることが多いが、同じ学園を構成する小学校同様、むしろ私には「学習塾が作った学校」というイメージが強い。

 かつてこの小学校のほうができた時には、「学校まで塾にしてしまうとは何事か」という批判もあったようだが、私が知る限りにおいては、何も朝から晩まで受験勉強ばかりをさせているわけではなく、芸術や国際交流にも十分に力を入れていた。むしろ、放課後に夜遅くまで塾に通わせるよりはよっぽど合理的であるようにも思えた。

 この学校の将来は、第一義的には、特色ある教育がどのような成果を挙げるかにかかっているだろう。短期的な合格者数ばかりでなく、この学校出身者が将来どのように活躍するかが重要だ。もっとも、現実的には、高校とのリンクをどうするのかという別の課題がある。こちらの資料にもあるように、これまで、ここの小学校の卒業生の大半は、県内外の進学校を目ざしていた。多くの進学校が中高一貫となっている以上、「高校合格保証」といっても、高校からの募集枠はそれほど多くないように思う。では独自の高校を作ったらどうかということになるが、この場合、これまでの志望先だった中高一貫校と競合関係を作ることになる。高校が設立された段階で、小学校に在籍している児童本人や父兄は、そのまま同じ学園にとどまるのか、それともすでに実績のある県内外の進学校に進ませるのか、かなり迷うことになると思う。