じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

2月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る

[今日の写真] [今日の写真]  京都大学の時計台レストラン「ラ・トゥール」。昨年12月に、某大学院生のWeb日記でこのレストランができたことを知り、一度は行ってみたいと思っていた。

 ランチメニューは、A、B2コースのほか、1000円未満の単品もいくつかある。せっかくの機会なので、2300円(税別)のBコースを頼んでみた(写真右上)。岡山発祥の某ベーカリーレストランの2000円メニューに比べると値段の割に物足りない感じだが、ロケーションと雰囲気に恵まれているので、何とか採算とれるのではないかと思えた。実際、日曜日にかかわらず12時半ころには満員で空席待ちのお客も出た。

 従業員(←京大生のアルバイト?)教育はいまいちで、真向かいのテーブルの女性は私より先に座っていたがメニューが運ばれていなかった。右隣のテーブルの夫婦の席には、お客が指摘するまでパンが運ばれて来なかった。私のところには、パンのバターが無く、また、パンのお皿が空になったにも関わらず「おかわり」を持ってこなかった(←左隣のテーブルには、おかわりを運んでいたぞ)。これらが改善されれば、ちょっとした観光スポットになるかも。

2月9日追記]
このレストランのHPがこちらにあった。京大生協の経営ではなく、円 居(まどい)関連の有限会社「ルヴェ ソン ヴェール」の事業所として設立された模様。同社は「ルヴェソンヴェール」(本郷店)も経営しているようだ。


2月8日(日)

【ちょっと思ったこと】

インドは伝染病に強い?

 鳥インフルエンザが深刻な問題となっているが、7日のニュースで示された地図を見ると、感染地域は、東南アジア、東アジア、米国などに広がっているものの、インドでは発生が確認されていないことに気づいた。昨年猛威をふるったSARSの場合も、中国で5327人(死亡349人)の感染者が出たのに対してインドは3人(死亡ゼロ)にすぎない。また、牛肉を食べないこともあろうが、インドの牛がBSEになったという話も聞かない。

 衛生管理や医療体制の面では中国より遅れているのではないかと思われるインドがこのように「伝染病に強い」というのはちょっと不思議な気がする。

 理由としてはまず、暑い国だからとか湿気が多いからだということも考えられるが、インド北部に限っては冬は相当に寒いし、乾季には空気が乾いているのでそれらは当たらない。

 衛生管理体制に不備がありすぎて、病死者が出ても病名を確認されずに埋葬されるという可能性もある。しかしそうはいっても、ある地域で多数の病死者が出れば医療チームが調査を始めるはずで、今のところそういうニュースは聞かない。

 いちばん考えられそうなのは、ある程度衛生状態が悪いと、免疫力の弱い人や動物は生まれて間もないうちに死亡する可能性が高く、結果的に、国民も家畜もみな感染症に強い体質になっているということだが、新型のウィルスをも寄せつけない体質になれるとはちょっと考えにくい。

 いずれにせよ、21世紀型の生物災害から人類を学ぶヒントは、インドに隠されているような気がする。

2/9追記]
  • 鳥インフルエンザの感染国・地域は2月7日現在、日本、中国、台湾、韓国、ベトナム、タイ、インドネシア、パキスタン、カンボジア、ラオス、及び米国。うち、ベトナムとタイでは人間にも感染し合計16人の死者が出ている。
  • 『世界地図2004年版』(成美堂出版)によると、インドのエイズ感染者数は世界第二位の397万人(一位は南アの500万人)であるがこれは人口が非常に多いため。感染率は0.8%であり、米国の0.6%やロシアの0.9%と大差ない。


【思ったこと】
_40208(日)[心理]批判的思考の認知的基盤と実践ワークショップ(1)

 2月8日の10時から18時まで、表記のワークショップが京都大学百周年時計台記念館で開催された。この催しは、京都大学21COE「心の働きの総合的研究教育拠点」プロジェクトの一環として行われたものである。

 私自身はクリティカルシンキング(以下「クリシン」と略す)の研究は全く行っていないが、「行動科学概論」では5回ないし6回の分担授業として、このテーマを扱っている。また、今後の大学教育の基礎科目のなかで、どうすれば「クリシン力」が養成できるか、強い関心を持ってきた。

 京大に行ってみてまず驚いたのは、時計台内部の変わりようだ。上に写真を掲載したレストランのほか、京大の歴史の展示館、会議室などが整備されていた。私が学生・院生だった頃の「建物内は汚くてあたりまえ」というイメージは完全に消えていた。

 今回のワークショップは、私とは分野の異なる認知心理学、教育心理学、社会心理学系の研究者がほとんどであったため、25年ぶりにお顔を拝見、という方もいた。当時、大学院生だった人たちは、今はみな、教授や助教授として各地の大学で活躍されている。

 読書記録のWeb日記でおなじみのMさんと直接お会いするのは15年ぶりくらいになる。でっぷりとした体格の方だと記憶していたが、あまりにもほっそりしていて最初はご本人だと気づかなかった。休憩時間にそのことを尋ねたら、ダイエットに成功されたとか。そういえば、Web日記にもそのような記述があった。

 ワークショップのほうは、クリシンに関する、概念と測定の問題、認知過程の問題、議論の指導の問題、論文の指導の問題という四部構成となっており、それぞれについて、2名〜3名の話題提供があった。討論も活発で、私が最近参加したワークショップの中でも得るところが非常に大きかった。具体的な感想は次回以降で。