じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] 岡山では、1月以降で2度目の寒波が到来し、6日朝にはマイナス2.7度(平年より3.1度低)まで下がった。霜をかぶった水仙がじっと寒さに耐えていた。


2月6日(金)

【ちょっと思ったこと】

Web日記も写経のようなもの

 2月7日朝6時台のNHK「おはよう日本」で「仏教にひかれる若者たち」の特集をやっていた。最近、仏教をわかりやすく(時にはCDつきで)紹介した本が売れているという。また、都会のお寺の写経会や座禅会には、若者、特に20代の女性の参加が目立っているという。

 岡大の生協食堂前や図書館前などでは相変わらずカルト宗教団体が2人組でワンパターンのアンケート勧誘を続けているのをみかけるが、この番組で紹介された若者たちは、別段、偽装団体にだまされて集まったわけではなさそうだ。参加動機も教義にふれたいというよりは、写経や座禅を通して雑念を振り払い、心の平穏を得たいといった点にあるようだ。

 取材を受けたお坊さんも言っておられたが、かつての若者のような逃避的な動機ではない。現実の仕事に前向きに取り組みながらも、携帯の応対や成果主義の競争の中で疲れ切った心を癒す場がどうしても必要なのだろう。もともと座禅にリラクゼーション効果があることは科学的にも実証されている。正体不明のヨガ教室などに通うよりは、由緒ある寺院の無料の座禅会に通ったほうが安心できる。

 写経によって心が落ち着くというのも同じ動機によるものだろう。もっとも、日頃手書き文書を苦手とする私のような者には、キーボード入力写経のほうが落ち着くかもしれない。

 Web日記なども、ある意味では写経と同じ効果があるように思う。雑念を振り払うのではなく、雑念や愚痴をすべて日記に記す。書くことによって、深刻な思いがじつはバカバカしいことであったと気づく場合もあるし、常駐メモリの内容をハードディスクに転送・保管するようにテキストに移し替えて頭を空っぽにする効果というのもある。写経や座禅の場合は「気になっていること」を一時的に裏メモリに追いやるようなものだが、Web日記に書くという場合は「気になっていること」を外部の記憶媒体に移し替えることで頭の中をすっきりさせるというわけだ。





イギリスとフランス、どっちが人口が多い?

 昨日の日記で「小学生地理王決戦」の話題を取り上げた。少し前に成美堂出版の『世界地図2004年版』という本を子どもたちのために買っておいたのだが、これを機会にと思って読んでみるとなかなか面白い。そんななか、世界各国の人口のページで

●イギリス:5970万人
●フランス:5970万人

というように、全く同じ数値になっていることに気づいた。歴史的にもライバル関係にある両国だが、人口が全く同じというのはまことに興味深い。

 もっとも、当然のことながらこの数値は少しずつ変わっていく。小学校の頃の地図帳(1960年版)には

●イギリス 5187万人
●フランス 4458万人

と記されており、イギリスのほうがかなり人口が多かった。いっぽう、外務省の基礎情報では

●英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国) 5884万人(2001年)
●フランス共和国 6008万人(1999年7月6日)

となっていてフランスのほうが多いように見える。国土が広い分、これからはフランスの人口のほうが増えていくのだろうか。

 もっともEUの場合は住民の移動も多く、また中東からの流入も後を絶たないため、統計上の人口と実際にそこに住んでいる人の数はずいぶん違っているのではないかと思う。