じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] [今日の写真] 岡大西門のモミジ。今が見頃。


11月24日(月)

【ちょっと思ったこと】

「ジョージャ」という国

 nmさんのWeb日記で、グルジアは英語では「Geogia」と呼ぶことを初めて知った。24日19時台のNHKニュースを副音声で聞いてみたが、確かに「ジョージャ」というように発音していた。日本での一般的な呼称と英語発音が著しく異なる国としては「オランダ」、「ギリシア」、「トルコ」、「エジプト」などが挙げられると思うが、あまり馴染みの無いグルジアのことをいきなり「ジョージャ」などと言われてもどこの国だかさっぱり分からない。

 旧ソ連時代には、アルメニア、グルジア、コーカサス(カフカス)山脈越えの格安ツアーがあった。ロシア側にはエルブルース山(5642m)があり、多少の登山技術があれば登頂することができた。ちなみに、エルブルース山は国境からほんの少ししか離れていないがロシア領内に含まれているため、形式上、ヨーロッパ最高峰とされている。五大陸最高峰(他は、エベレスト、マッキンレー、アコンカグア、キリマンジャロ)制覇を目ざす人はどうしてもこの山に登らなければならないというからご苦労なことだ。

 いずれ、コーカサスのトレッキングにも行ってみたいと思うが、近くにはチェチェンもあるし、トルコ西部やイラクにも近い。旧ソ連時代の圧政から解放され民衆の力が強まってきたこと自体は結構だと思うが、果たして私の人生の終わりまでに訪れる機会があるだろうか。

【思ったこと】
_31124(月)[天文]皆既日食中継はつまらない

 11月24日の朝8時すぎ、NHKによる南極からの皆既日食生中継が行われた。人類初ということであったが、実際の映像は、ジェット機から撮影された、ごくありふれたコロナとプロミネンスとダイヤモンドリングのみ。過去の別の日食の映像とすり替えていても誰も気がつかなかったに違いない。

 この日記に何度も書いているが、画面いっぱいにコロナの様子を映し出すような中継は似たり寄ったりで全然面白くない。本当に感動を与えるのは、日の光がいっぱいにそそぐ大地がみるみるうちに真っ暗になり、コロナが輝き、水星や金星などいくつかの明るい星が現れてくるという驚きを体験することにある。NHKの夜の総集編では、氷の大地にコロナが輝く様子も多少映し出されたが、これも今ひとつ物足りなかった。やはり現地で見物するに限る。これから先、私自身が見物できそうな皆既日食としては
  • 2006年3月29日:アフリカ北部〜ヨーロッパ
  • 2008年8月1日:中国シルクロード〜シベリア方面
  • 2009年7月22日:日本の南海上一帯
がある。但し2009年7月22日は、現行のセメスター制が続く限りは授業期間となっている。サバティカル休暇でもとれないもんかなあ。




 ところで、月の影は宇宙空間のどこかに必ずできる。人工天体を使って、常時皆既日食を中継するということはできないもんだろうか、...と考えてみたが、月の見かけの大きさが太陽よりちょっとだけ大きくなるような位置関係を保つ軌道というのは、月と地球の引力を考えると不可能。だいいち、地上で皆既日食が起こる時には、その人工天体は地球と同じ位置を通らなければならず衝突してしまう。

 常時中継ではなく、例えば上弦の月の位置にある時に限って月の本影に入るような楕円軌道だったら可能かもしれないと思うが、月や地球の引力を考えると軌道そのものが変化させられてしまうように思える。

 月ではなく、地球の影を利用したコロナ観察は可能だろうか。地球の影を太陽よりちょっとだけ大きく保つためには、月よりもはるかに遠い衛星軌道を回らなければならないはずだが、そうなると、衛星ではなくて人工惑星になってしまうのだろうか。この場合も、月や地球の引力を受けて妙な軌道を描くことになりそうだ。

 もっとも、宇宙空間でコロナを観察するだけだったら、単にアームの先に取りつけた円盤で太陽を隠せばそれで済む。地上と違って明るい空が無いので、いつでも皆既日食と同じコロナが見られるはずだ。というか、そういう衛星はすでに打ち上げられていると思う。専門的なことは分からないが、こちらに公開されている太陽画像などは、皆既日食以上の迫力がある。