じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
文学部前の紅葉。樹木の名前不明。 |
【ちょっと思ったこと】
最近の夫婦の会話(その2)レストランで若返る レストランで、よろしければお食事の後でお答えください、とアンケートを頼まれた。この種のアンケートには生年月日を記入する欄があるが、最近はプライバシー防衛のため、実際と異なる年月日を書くようにしている。
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【思ったこと】 _31101(土)[教育]「どうしたら魅力的な講義が創れるか?」講演会(4)受講生の心をアクティブにする方法 29日の15時半から17時すぎに、岡山大学五十周年記念館で行われた杉原厚吉先生の講演の感想の続き。今回は、受講生(←杉原先生は「生徒」と呼んでおられた)の心をアクティブにする手法について感想を述べたいと思う。 これについてまず考えられるのは ●これから話すことは重要です。 という「素朴な」手法。しかしそのように述べても受講生の関心を引きつけることはできない。では ●これから話すことは試験に出ます。 はどうか。杉原先生によれば、そういうのは「脅迫的手法」である。これらに替えて求められるのが、一連の「創造的手法」に他ならない。 具体的な事例として挙げられたのは数学の話が中心であったが、
これから学ぶとどんなよいことがあるか、あるいは知らないとどんなに損をするかを説明することもまた、アクティブにする手法として重要である。例えば「NP完全性」は、就職後に上司から「こんなこともできないのか」と叱られた時には、「(これはNP完全だから)原理的に不可能ですよ」と言い逃れをすることができる。もっとも、「NP完全性」に言及することで給料や評価が上がるかどうかは定かではないように思う。 「学ぶとどんなよいことがあるか」や「知らないとどんなに損をするか」というのは、行動分析で言うところのルール支配行動の形成である。あまり実利的になってはいけないが、どんな学問でも、それを知ったことでどういう結果が伴うのかを明示しておくことは動機づけに繋がる。つまり ●「〜を学ぶ」という行動をすると○○という好子が随伴するだろう←好子出現の随伴性を記述したルール ●「〜を学ぶ」という行動をすれば現状は維持されるが、行動しなかった時にはやがて好子が消失(もしくは嫌子が出現)するだろう←好子消失阻止もしくは嫌子出現阻止の随伴性を記述したルール によって、学ぶ行動を強化していこう、ということなのだろう。次回に続く。 |