じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] [今日の写真] 岡山ではこのところ明け方の気温が10度近くまで下がるようになり、紅葉(黄葉)が目立つようになってきた。写真左は、岡大の南北通りの銀杏、写真右は農場のケヤキ。


10月17日(金)

【ちょっと思ったこと】

「which」は「wich」で十分

 9月から来た外国人留学生2名のために、毎週1回、特別授業をやっている。こちらが勧めた授業の受講報告や来日後に新しく学んだこと、気づいたことなどを文書ファイルで提出してもらい、それをもとにディスカッションするという内容。サポートの学生・院生も数名同席している。

 このうち東欧からの留学生は、来日してから初めて日本語を習い始めた。母国語のほか、ロシア語、英語を使いこなす。日本語をマスターすれば4言語目というから恐れ入ってしまう。

 この留学生の英文の報告書は、何はともあれ、日本人が読んでも分かりやすい文体になっており、一週間の出来事や自分の考えが素直に伝わってくる。では文法はどうかというと、細かいところでは結構ミスが多い。もっと気になったのは、「which」を「wich」にするなど、ところどころスペリングのミスがあるという点だった。単なるタイプミスではなく、文書中すべてで「wich」となっていた。何年間も教わってきたにもかかわらず、正確なスペリングのことはあまり気にかけていなかったように思われた。

 しかしよく考えてみれば、ノンネイティブどうしの英語は、相手に伝わればそれでよい。「which」には「ウィッチ」という発音もあるので話し言葉では問題なく通じる。書き言葉でも、今の時代、必要があればワードのスペルチェックなどでいつでも修正できるのだ。

 細かいスペルミスや文法ミスが気になってしようがないのは、おそらく受験英語の弊害だろう。受験英語では、自分の考えを相手に伝えるスキルなどどうでもよい。正しいスペル、正しい文法が使えること、また、正しい文法で書かれた問題文を正確に読解することで高い点数を得られるようになっている。そして絶対に間違えてはいけないという強迫観念があるために、公の場で英語を使うことをためらうようになる。こりゃーいかん。

 この日記でも「英語が使える日本人」のことを時たま書くが、英語を使えるようになるためには、小さなミスを気にせず、いろいろ言い換えながらコミュニケーションをはかることが何よりも大切かと思う。入試の受験科目から英語が外されないかぎりは無理かもしれないが。




星野監督勇退で一番困るのは?

 阪神タイガースの星野監督(56)が健康上の理由で勇退されるという。阪神ファンが受けた衝撃も計り知れないが、一番困っているのは、星野監督出演のCMやポスターで「岡山はいいところです」と宣伝してきた岡山県の関係者ではないかと思ってみたりする。

 次期監督として予想される岡田彰布氏(45)は大阪北陽高校の出身なので岡山県の宣伝には使えない。マラソンや水泳の強い選手(かつては有森選手もいた)に頼むにも今ひとつインパクトに欠ける。宮本武蔵はもはや過去の人。桃太郎は使われすぎで新鮮味がない。どうすればいいのだろう。

 それはそれとして、星野監督より高齢でありながらダイエーをここまで育ててきた王監督は偉大であると思う。現役時代の功績があまりにも大きいために見落とされがちであるが、監督としての力量も歴代名監督に匹敵するレベルであると思う。18日からの日本シリーズでの采配に注目したい。