じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] サルビア・コッキニア種コーラルニンフ。9/23の日記読みで取り上げたように、いったん植えておくと種がこぼれてどんどん増え、暖地なら宿根する。
行きつけの花屋でだいぶ昔に1ポット10円程度でケース売りしていたものを大学構内の空き地に植えたら、写真のように雑草化し、特別の世話をしなくても毎年どこかで花をつけている。花屋によっては、ハーブの一種として、あるいは「ヒゴロモソウ」の名で売っているところがある。サルビアはもともとセージと同種であるし、「ヒゴロモソウ」はサルビアの和名なので間違いとは言えないが、妙な感じがする。


9月24日(水)

【ちょっと思ったこと】

TRONとマイクロソフトの協力?

 9/25の朝5時台のNHKニュースを見ているとTRONとマイクロソフトの協力が伝えられた。詳しいことは25日の記者会見で明らかになるというが、ごりゃ民主党と自由党の合併以上の驚きである。

 マイクロソフトと言えば、私が記憶している限りで、基本OSのCP/M(←ウル覚え)やMac-OSやNECの独自OSに対してMS-DOSやWindows、ネットスケープに対してMS-IE、一太郎に対してWordというように、後発ながら次々とライバルを追い落とし、圧倒的シェアの獲得に成功してきた怪物である。TRONもかつてその攻撃を受け、パソコンのOSからは完全に締め出されたかのように見えた。ところがどっこい、TRONは、家電や携帯やデジカメなどパソコンの及ばない世界でしっかりと根をおろし、次世代OSとして再び脚光を浴びるようになった。マイクロソフトとしてももはや無視できない存在になったのであろう。

 TRONについて専門的なことは何もわからないが、昨年春に行われた坂村健先生講演会(2002.3.11.)で知り得た限りの知識からは、マイクロソフトとの協力といっても、いったいどの部分をどのように協力するのか、根本的に分からないところがある。

 そもそもTRONはオープンアーキテクチャーの思想に基づいて開発されてきた。これに対して、マイクロソフトが開発したOSは、ビジネスであり、一企業が独占できるようなクローズドなOSである。マイクロソフトといえども、初期の段階では、無料添付やプレインストールモデルという形で普及をはかることはある。しかしライバルが衰退した時には、ふたたび認証システムの導入などによって販売戦略を強化し、また数年おきにアップグレードを行うことで発展存続をはかろうとする。こういう相容れない思想をもった組織がどう協力していくのか、注目していきたいと思う。

 坂村先生の講演会の時、私は、質問にかこつけて
朝、妻に「今日、坂村健先生の講演があると言ったら、坂村先生って誰?と聞かれたので、日本のビル・ゲイツみたいな人だと答えたのですが、本日の講演を拝聴して、そのような言い方は坂村先生にとって大変失礼な例えであることがよく分かりました。
と切り出してみたことがあった。ビル・ゲイツに例えられることが屈辱的であるはずの坂村先生の考えることだ。いくらなんでも、マイクロソフトに屈服するような「協力」関係には至らないと思う。



喪服が無い

 急に涼しくなったせいだろうか。ここ数日のあいだに名誉教授が続けてお二人亡くなった。直接お会いして個人的にご挨拶したのは、お二人ともそれぞれ数回程度であったが、お一人は心理学関係者、もうお一人は私が岡大に着任する直前の文学部長であり、ご葬儀に参列すべきではなかったかと、少々後悔している。

 葬儀に出られなかった理由は、他でもない、喪服が無かったためだ。太りすぎたために、結婚した頃に作った服が着られなくなってしまったのである。少し前から新調しなければと思っているのだが、義父が入退院を繰り返している時期でもあり、どうも縁起が悪いような気がする。無宗教の私だが、喪服を新調した直後に義父にもしものことがあったら、と気になってしまう。

 喪服も祝いの礼服もネクタイの色が違うだけだと思ったので、このさい、めでたいことが先にあれば新調できるんだがなあ。誰か結婚式でもせーへんかなあ。