じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真]  シュウメイギク。白とピンクの花をよく見かける。菊の名がついているものの実際はキンポウゲ科アネモネ属であり、英語ではなんと「Japanese anemone」と呼ばれるとか。


9月20日(土)

【ちょっと思ったこと】

オーロラの音と共感覚

 夕食時にNHK「神秘の光・オーロラ」を視た。春分・秋分の頃だけに可能な「北極・南極オーロラ同時中継」(この日の早朝に成功したらしい)や、それぞれの地域で撮影した見事な画像の紹介が中心であった。

 オーロラと言えば、私自身は2001年8月に義母と一緒にカナダ・イエローナイフに見物に行ったことがあった(2001年8月25日の日記参照)。3晩観測して1勝2敗(1晩目は快晴であったがオーロラ現れず、2晩目は多少雲はあったがカーテンのようなオーロラを目撃。3晩目はオーロラどころか、雨が降り出し稲光が現れる始末)。個人的にはもうあれで満足しているけれど、今回紹介されたような全天を覆う色つきのカーテンは残念ながら見ていない。

 ところで今回の番組では、北極地方の観測点として、スウェーデンのアビスコ国立公園やトルネ湖が紹介されていた。じつは今年の夏の海外旅行の行き先第二希望は、あの場所からスウェーデン最高峰のケブネカイセ山(2117m)に登るツアーであった。第一希望のアイスランドも、この第二希望のスウェーデンも申込み者が少なく催行中止になり、結果的に第三希望のボリビア・アンデスに行くことになってしまった次第だが、映像で見る限りは広大なラップランドの草原と湖が広がり、ぜひ一度は行ってみたい場所であると改めて思った。

 番組の中で、アビスコでは、強いオーロラが現れた時に「シュー、シュー」というような音が聞こえる人が居ると言っていた。しかしオーロラは音が伝わらないほど空気の薄い上空に現れるものであり、また音が伝わる速度を考えると、光と同時に音が聞こえるはずは無いという。では、それは現地の人のデタラメな報告なのだろうか。

 番組では毛利さんが、あれはオーロラの電波が現地の人の耳の近くまで届き、そこで何らかの音に変換されるのだろうなどと言っておられたが、私はむしろ、あれは心理学で知られている「共感覚」ではないかと思った。共感覚というのは、ごく少数だけが持つ特異なクロスモダルな受容であり、例えば、音を聞くと色が見えてくるようなことを言う。学部学生時代にお世話になったR大学の先生はその特異な感覚も持ち主であり、私が喋るたびに色が見えると言っておられた。

 強いオーロラが見えた時には何らかの音が聞こえるという共感覚だって、あって不思議はないと思う。だからこそ、ごく一部の人にしか「聞こえない」のではなかろうか。

 もしこのことを実験的に確かめるのであれば、(1)オーロラの音が聞こえるという人は、目隠しをしても同じように聞こえるかどうかを実験、(2)オーロラに似た光をプラネタリウムのような丸天井に投影し、同じように音が聞こえるかどうか実験する、という2つの実験で解明ができるはずだ。



岡山ラーメン学会

 昼前、行きつけの花屋にハクサイ苗と花苗を買いに行った。行きつけとは言っても3カ月ぶりのことだ。その帰りに見慣れないラーメン屋の看板があり、途中で引き返して入ってみた。ここはもともと「ラーメン大○領」の店だったところで、私自身が「ラーメン大○領」のラーメンを初めて食べたところでもあった。

 新しい店は「ちゃあしゅうや○王」という名前。醤油ラーメンを注文してみたがなかなかの味だった。但し、ラーメンの種類がいろいろあるのがちょっと気になる。私の好みはやはり「単品勝負」の店だ。

 夜にこの店の評判を調べようとおもってネットで検索したところ、なっなんと、岡山には岡山ラーメン学会なるものが存在し、県内のほぼ全店舗の情報が満載されていることが分かった。この開設者は、個人的にも花も嵐も、ラーメン物語を執筆されていた。なおこのほか、Googleでは「ラーメン屋食歩記@岡山+αなど貴重な情報サイトもあることが分かった。

 ラーメン学会サイトには興味深い統計資料も掲載されていた。この資料によれば、ラーメン屋1店舗あたりの人口は岡山市が3000人となっており、近隣の各都市と比べると最も少ない(=つまり、人口あたりのラーメン屋が最も多い)ことが分かる。

 表では計算されていないが、ラーメン店とうどん・そば店との比率だけで見ると、岡山、米子、山口、防府、徳山、福山、尾道などはラーメン文化圏、高松や倉敷はうどん・そば文化圏と言えないこともない。高松が讃岐うどんのメッカであることは分かるが、岡山市と倉敷市はどうしてこういう差が出てしまったのだろうか。



しぼむ街宣車

 ラーメンを食べた帰り、運動公園の西隣がひどく渋滞しており、しばらく行くと、一車線が閉鎖され、拳銃を携行した警察官や機動隊員が警戒にあたっていた。何か重大事件でもあって犯人が逃走中なのかと思ったが、じきに、「日本共○党講演会」の看板があり、そのための警備であることが分かった。

 運動公園でこの政党の講演会がある時には、いつも右翼の街宣車が多数おしかけ、2kmほど離れた大学構内まで聞こえてくるほどの大音響で、軍歌や録音されたシュプレヒコールなわめき声を流ししていた。しかしこの日は、警察が取り締まり方針を変えたらしく、道路脇に集音装置のようなものをとりつけ、街宣車の音量を測定しているように見えた。すれ違ったバス型の街宣車の中では若い男が声明文のようなものを棒読みしていたが、時折、読み間違えをしてつっかえ、迫力に欠けていた。

 このような取り締まりは大いに結構だと思う。そもそも街宣車による大音響の宣伝活動は反発をくらうだけで逆効果。わざわざ「○○党の講演会がありますよ」と知らせているようなもの。本当に何かを訴えたいならば、車を降りて、花束でも掲げながらソフトムードで行進したほうがいい。