じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] 教職員の定期健康診断が8月6日朝に行われた。8月中旬のボリビア・アンデス登山の参加資格として近くの病院で事前に健康診断を受けていたため、7月に受診した項目は再度健診を受けなくてもよいということになっていた。
そこで、検尿、レントゲン、心電図などの検査を省略して、採血所に一番乗りしたところ(←血液検査も受けなくてよかったのだが、コレステロール関係のチェックのため再度採血)、3人の新米?の看護師さん(全員女性)が、おいでおいでをしていた。一瞬迷ったが、特に選ぶ目安もなく(←3人のなかに年配の看護師さんがおられると、そこだけ行列ができることもあり)、一番近くの方にお願いしたのだが、これが失敗だった。採血後に目を開けてみると、腕を置く台には血が飛び散っていた。またしばらく経ってから、針を入れた周囲が内出血して、2日経った8日朝にもまだ消えていない(写真参照)。このまま海外に行くと、薬物中毒者と間違われて尋問を受けそう。


8月7日(木)

【思ったこと】
_30807(木)[一般]「冷房カイロ」その後

 炎天下の式典などで上着着用をするための「冷房カイロ」のようなものはないのだろうか、と昨日の日記に書いたところ、日記才人メッセージや、お互いを更新する掲示板にて、多数の情報をいただいた。どうもありがとうございます。いくつかを紹介させていただくと、 などなど。山口まさじさんよりいただいたこちらの情報によれば、硝安と尿素に同体積程度の水を加えると吸熱反応がおこることを利用できるらしい。ヒヤロンのしくみにも、硝酸アンモニウムと尿素と水を混ざり合わせれば吸熱反応を起こすと書かれてあった。

 もっとも上記の商品の案内はいずれも、「急な発熱や捻挫の応急手当等」、「ご家族の急な発熱に」、「打身、ねんざの応急処置に…。 」、「ドライブ(眠気ざまし)、スポーツやレジャーに持っていくと便利。また、発熱時は氷枕として活躍します。急な歯痛、打撲、捻挫、やけどのためにも、家庭に常備しておくと役に立ちます。」などと書かれてあるだけであり、

●炎天下の式典で、背広の内側にしのばせて熱中症を防ぐ

というような効果はうたわれていない。うーむ、なんか、趣旨が違うように思うのだが...。




 このことに関して、寒さをしのぐ道具に比べると、暑さをしのぐための道具というのは、なかなか面倒であり、コストがかかるのではないかと、ふと思った。

 専門的なことは分からないが、物理・化学の現象の特徴として、熱を作る操作は容易であるのに対して、熱を奪う操作は難しいという理由がその1つとして挙げられると思う。例えば
  • 電子レンジがあれば、2〜3分で熱いものが食べられるようになるが、同じ時間でアイスクリームを作ることは難しい。
  • 冷蔵庫や冷房装置は、あるにはあるが、石油ストーブやコタツなどの暖房装置に比べると電気代がやたらかかる。
というように、「暖めるのは簡単だが、冷やすのは難しい」ということが一般に言えると思う。この特色は、1つには「熱」というものの発生のしくみによるのだろうが、詳しいことは分からない。もう1つ、人間が生活する環境に依存している部分もあると思う。つまり、一定の気温が保たれ、かつ化石エネルギー資源が容易に利用できる地域であればこその話であって、南極や宇宙空間では逆に、「冷やすのは簡単だが、暖めるのは難しい」となるはずだ。

 寒さをしのぐ道具に比べて暑さをしのぐための道具が作りにくいと考えられるもう1つの理由は、動物の保温機能のしくみにあるのではないかと思う。これも専門的なことは分からないが、動物は、食物を通してエネルギーを取り込み、その一部を熱に変えている。つまり、体を温める機能というのは、生命活動の本質になっている。その一方、高すぎる温度から身を守るためには、基本的な生命活動とは別に、発汗など別の機能を備える必要がある。

 暑さをしのぐ道具を作る場合は、
  • 動物が備えている放熱機能(発汗など)を利用する→うちわ、扇風機など
  • 環境自体を変えてしまう→エアコンなど
という2通りが考えられるが、前者では限界があり、後者は物理・化学上の特徴として、コストがかかる、こんなことが理由になっているのではないだろうか。




 暖房用の電気毛布に相当するような冷房毛布ができたら、わざわざエアコンなどつけなくても、快適に眠れるようにも思うのだが、これが難しいのはおそらく
  • 冷房のしくみがコスト高になる。
  • 冷房毛布では適度な発汗が保証されない。
  • このほか人間の生理的特性として、体温が急速に奪われて死に陥る危険がある
といった理由があるからだろう。




 以上、「寒さをしのぐ道具に比べて、暑さをしのぐための道具は作りにくい」点について素人なりに考察をしてきたが、少なくとも日本の夏に関しては、あまり考えすぎる必要はなさそうだ。なぜなら、

道具など不要。風通しのよい部屋でハダカで過ごす限りにおいては、暑さが原因で死ぬということはない。
からである。