じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] パンヤソウ(ヤナギトウワタ)。日当たりの違いで開花時期がことなり、早いものは6月初めから咲いている。後ろのラベンダーとの対比が美しい。芽が出た頃の容姿が雑草のセイタカアワダチソウと似ており、うっかり抜き取らないよう注意が必要。


6月29日(日)

【ちょっと思ったこと】

生放送へのツッコミ

 夕食時、娘が「'03FNS27時間テレビ」というのに熱中していた。他の家族は他の番組が視たいのでツッコミを入れていた。

息子:これって生放送じゃないのか? 新聞テレビ欄に「みのもんたが感涙にむせぶ」と書いてあったが、始まる前からどうしてそんなことが分かるんだ。

 安倍なつみが小学校の恩師に再会した場面で、その先生が「今日はこんなところで会えるなんて思ってもみませんでした...」と言うと

私:ウソつけ! 会うために呼ばれてきたんじゃろが!

 孤島で独り暮らしをしているおじいさんが、新潟の息子に会いに行くところで「果たして、息子さんは会ってくれるでしょうか?」とナレーションが入ると、

妻:再会できなかったら番組にならないじゃない!

と言う。私の教育の成果?かどうか、みなツッコミが上手になったもんだ。番組をボロクソに言われながらもチャンネルを離さない娘は、頑固に育ってしまったもんだ。




若者コトバの辞書づくり

 金曜日のNHKニュースの中で、愛知県の椙山女子大(女子短大?)の加藤主税教授が、若者ことばの辞書づくりに取り組んでいるという話題が紹介された。

 生活一般で使われる言葉では、「ビニる」(コンビニに行く)、「コード君」(パソコンに詳しい人、コード書きという意味ではなく、コードやケーブルをちゃんと繋げるという意味らしい)、「ヒャッキン」(百円均一。これは、うちの妻も使っている)、プリン(髪を染めている人で、しばらく美容院に行かないと頭頂部が黒髪になってプリンのカラメルように見える)などなど。

 さらに面白いと思ったのは、携帯電話由来の新語であり、
  • プルッペ:よくワカランが、知り合いになった人の携帯番号を登録する操作であり、名刺交換に相当するものらしい。
  • バリ3:これもよくワカランが、電波がよく届く地域にいると、縦棒が3本表示されているということのようだ。携帯を持たない私など全く気にとめたことがないが、今の若者は、自分が電波がよく届く場所にいるかどうか常に気にしているらしい。
  • 着拒:これは、携帯の着信拒否のほか、仲間はずれや絶交にする意味でも使われるらしい。
というような「若者コトバ」の辞書が年末に完成するとのことだ。

 もっとも、若者コトバ」といっても、報道された限りでは、調査対象はどうやら女子大生の仲間言葉中心ではないかと思われるふしがあった。調査対象を全国規模に対象を広げれば逆に地域差が出てしまうだろう。単に「平成15年版 若者流行語便覧」を作るだけなら容易だが、それぞれのコトバが特定の言語コミュニティの中でどう機能しているのかを探るとなると、質問調査だけでは済まされないだろう。それと、この種の調査では、面白いコトバだけが注目されがちであるが、ごく当たり前の言葉であっても、1つのコミュニティで特殊な使われ方をしている場合もある。少し前にWeb日記で話題になった「コンクリートの養生」などその例であろうし、教員の移動の際に使われる「割愛」なども妙と言えば妙なコトバだ。

 番組のキャスターは、夏目漱石の作品に出てくる「談判」、「はきだめ」などの言葉を調査対象の若者が知らなかったという例を引いて、「若者コトバを使う前に、まず、ちゃんとした日本語を身につけて...」というようなことを言っていたが、今どき、「談判」や「はきだめ」は知らなくても生活できるのではないか。50年、100年と時代がすすめば、漱石の作品も古語辞典をひきながら読むようになって当然であろう。

 余談だが、私自身は、上に引用したような「若者コトバ」は全く耳にしない。使われていないのか、コミュニティ外の存在である私の耳に聞こえてこないのかは分からない。そういう中で、1つだけ気になる岡山弁は、否定形「ない」を「ねえ」と表現することだ。東京で育った私にとっては、これは、江戸っ子風の少々乱暴な言葉であるように聞こえるが、女子学生でも平気でこれを使っている。もっとも、これは若者コトバというより方言の問題である。

もともと「ない」は関東で使われる言葉であり、関西は代わりに「ん」を使うと聞いたことがある(例えば、関東「勉強しない」→関西「勉強せん」)。岡山でも「〜せん」は聞くが、「有る無い」という時の「無い」に限っては「ねえ」が使われるように思う。




テレビを視ていて気になった映像
  • 福岡県の一家4人殺害事件で、被害者宅から盗まれた車が久留米で見つかったというニュースがあった。キャリアカーで車を運び出す際には布がかけられていたが、発見現場を上空から写した映像にはナンバープレートがはっきり映っていた。
  • 一昨日の中日・巨人戦で、巨人ベンチ近くの壁に「狂人」という落書きがあった。なぜ放置されていたのだろう。
  • 米軍兵士の婦女暴行容疑逮捕に関連して米軍基地の入り口が映されていたが、なぜか、基地のマークに鳥居が描かれていた。在日米軍基地はみな鳥居のデザインになっているのだろうか。
  • 岡山市内を走る路面電車の中で、NHK大河ドラマの宮本武蔵のテーマ曲などの生演奏をする企画があったという。2両連結のうち後ろの車両で演奏、前の車両の乗客がそれを聞くということだったが、乗客の中の若い女性1名は演奏には全く無関心で、携帯のキーを押し続けているところが映し出されていた。
  • 上記の「若者コトバ」に登場した加藤教授は、パイプを片時も放さずにゼミをやっていた。あれって、ただ持っているだけなのだろうか。もし火をつけながら授業をしているとなると、健康増進法違反の恐れあり。