じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] 天鵞絨モウズイカ(マレイン、あるいはニワタバコ)がさらに伸び、2m50cm以上の高さとなった。祇園祭の山鉾を連想させる。


6月24日(火)

【ちょっと思ったこと】

メイクドラマかマジック点灯か

 25日のプロ野球セ・リーグの試合は、阪神−広島が雨でノーゲーム、横浜−巨人は3-2で横浜が逃げ切った。これにより、首位阪神と2位巨人(中日と同率)のゲーム差は最大の11.5に広がった。

 首位に11.5ゲーム差というのは、1996年に巨人が逆転優勝した「メイクドラマ」の時の1位広島との最大値に等しいという。ここでホンマに大逆転があれば、まさに大メイクドラマ(阪神ファンにとっては大迷惑ドラマ)の再現、最大の盛り上がりを見せることになるだろう。

 しかし、今年の場合、メイクドラマは非常に難しい。その理由の1つは、対阪神戦があと12試合しか残っていないということだ。こちらにある対戦成績表を見ると分かるように、阪神から見た他チームとの残り試合数(カッコ内は6/24現在のゲーム差)は、ゲーム差の数値にかなり近づいている。
  • 巨人 12(11.5)
  • 中日 14(11.5)
  • ヤクルト 14(13.0)
  • 広島 19(15.0)
  • 横浜 14(27.0)
 要するに、もし6月25日に阪神が勝ち巨人が負けると、メイクドラマどころか、巨人の自力優勝の可能性が無くなり、対巨人のマジック60(阪神が60勝12敗すると107勝となり、巨人が残り試合全勝した場合の勝ち数106勝を上回る)が点灯してしまうのである。

 ちなみに、対チーム別のマジックは、ゲーム差が残り試合数を上回った場合に点灯する。今年の場合は、すでに対横浜マジックは点灯中。7月初めにはいよいよ本物のマジック(5チームいずれにおいてもゲーム差が残り試合を上回る)が点灯する可能性が出てきた。


【思ったこと】
_30624(火)[心理]ポジティブにタバコを止める方法?

 健康増進法:
第二十五条 学校、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、事務所、官公庁施設、飲食店その他の多数の者が利用する施設を管理する者は、これらを利用する者について、受動喫煙(室内又はこれに準ずる環境において、他人のたばこの煙を吸わされることをいう。)を防止するために必要な措置を講ずるように努めなければならない

の施行に伴い、岡大でも受動喫煙防止策が検討されている。

 岡大文学部の場合、私が転任してきた頃からすでに講義室、会議室、生協食堂は禁煙。事務室内の禁煙は、昨年ようやく徹底するようになったが、廊下や一部の演習室(他学部)には灰皿が置かれており、また、研究室内でタバコを吸う教員も少なくない。伝え聞いたところでは、近いうちに全学の方針として、研究室内を含む館内全面禁煙が実現する見込みであるという。

 受動喫煙防止策は健康増進法施行だけに基づくものではない。保健管理センターの調べによれば、岡大では、大学入学後に喫煙を始める学生がかなりの数にのぼる(←法律が完全に守られているならば、ほんらいは18〜19歳の新入生がタバコを吸うこと自体が違法なはず)という。その一因として、大学構内が喫煙習慣を助長しやすい環境にあることが挙げられている。自販機の撤去なども行われることになるに違いない。




 ところで、タバコ業界からの抵抗があったせいだろうか。健康増進法は、受動喫煙防止をうたっているだけであり、喫煙者自身の健康増進については何もふれていない(「食生活、運動、休養、飲酒、喫煙、歯の健康の保持その他の生活習慣に関する正しい知識の普及」と記されている程度)。喫煙者の自由意志が前提とはいえ、タバコを止めようという人をサポートするための方策にももっと配慮する必要がある。保健管理センターでもそのような支援が行われており、聞いたところでは13人が参加し11人が禁煙を続行中であるという。

 とはいえ、これはタバコを止めようと望んでいる人についての話である。他方、有害性がこれほど知られているにも関わらず喫煙を全くやめようとしない人がいるというのはどういう心理によるものだろうか。生理学的な依存症、あるいは禁煙実行の際の意志の弱さというだけでは説明できないように思う。

 しばしば言われるのは認知的不協和の解消に起因する阻害要因である。
  • すでに何年もタバコを吸っている人から見れば、今更タバコを止めたところで、肺ガンや循環器系疾病のリスクをゼロにすることは不可能。どうせダメなら我慢は損だ、というヤケクソ、居直り。
  • 病気にかかるのは確率現象。自分だけは絶対大丈夫だ、という自分勝手な思い込み。
  • タバコ有害情報をすべてシャットアウト。「タバコを吸っても大丈夫だ」というような、都合のよい情報だけを受け入れる。
などを挙げることができるだろう。

 このことで最近思うのだが、人間、過去の体験や現在の状況をマイナスに評価している限りは、なかなか前向きの改善に取り組めないものである。社会的にはマイナスに評価されても、

●この体験は自分の人生にとってプラスに働いた。この体験があればこそ、今の自分がある。

というようにポジティブな評価(付加的な強化)ができれば、大きく成長する。これに相当するのは、大学受験の際の浪人体験、不登校体験、留年、失恋、転職などだ。

 こうしてみると、喫煙行為についても、一方的に身体に悪い悪いと説得するのではなく、

●これまでの喫煙は自分の身体の免疫力を向上させた。しかしここで喫煙を止め、禁断症状に耐えることでその免疫力は2倍にも3倍にもアップする

というような、間違っていてもよいからポジティブな思い込みがあれば、禁煙を開始するさいの、かなりの動機づけになるのではないかと思われる。といいつつ、喫煙行為に関して「よかった探し」をすることはなかなか難しいが。