じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] ザクロの落花。今年は裏年にあたるのに花をいっぱいつけていて変だなあと思っていたが、けっきょく大量に落花してしまった。台風6号の影響は全くなかったので、強風のせいではない。野鳥につつかれて落ちる花もあるようだ。


6月19日(木)

【ちょっと思ったこと】


「から」、「ほう」、「になります」というマニュアル敬語

 22時からのNHKニュース10で、文化庁が19日に公表した「国語に関する世論調査」の内容の一部を紹介していた。「役不足」を正しく理解している人が27.6%であったことのほか、「から」や「ほう」を丁寧語として使うことへの違和感が取り上げられていた。

 途中から見始めたため、私には「から」や「ほう」のどういう使い方が問題なのか分からなかったが、翌日6/20の朝日新聞記事によれば

●から:「千円からお預かりします」
●ほう:「お会計のほう、1万円になります」

というような、一部レストランで使われている「マニュアル敬語」のことを言うらしい。

 識者によれば、もともと日本語には、「どちら」や「どなた」のように、方角を入れると丁寧表現になる使い方がある。しかし最近ではお客から違和感があるとの声が寄せられマニュアルを修正するお店もあるという。

 私自身は殆ど外食しないこともあり、この種の表現を耳にする機会は殆どなかったが、

●千円からお預かりします

というのは、お釣りが出ることを前提として、「代金支払いの流れの出発点を千円から始めます」という意味であろうと勝手に解釈していた。

 つまり、550円のラーメンの支払い行為を完了するために、

●千円という所持金の中から、代金とお釣りを切り分ける作業を始めるためにお金をお預かりします。

という意味であろうと考えていた。

 私自身が外食の時に妙に感じるのは、むしろ「〜になります」という言葉だ。食べ物を運んで来た時に

●チャーシュー麺になります。
●トンカツ定食になります。
●特製さぬきうどん定食になります。

などだが、私の感覚では、こういう表現は、料理の中味がよく分からない場合や、その店のオリジナルの料理であることを強調する場合に限って使われるのが自然であるように思う。例えば

●ここにお持ちした料理が、当店で提供しております、レストランはせがわ風特製ステーキ定食になります。

というような使い方である。

 ごく普通のチャーシュー麺を運んできて「チャーシュー麺になります」などと言われると、「 おまえ、チャーシュー麺って知らないやろ。ほら、これがチャーシュー麺になるんや。分かったか!」と言われているような気がする。

 またチャーシューが2〜3枚しか入っていない時など、

●(店員)チャーシュー麺をお持ちしました。
●(お客)チャーシュー2枚しか入ってない! これ、チャーシュー麺ちゃうやないけ?
●(店員)いいえ、これが当店のチャーシュー麺になります。当店ではそのように定めております。

という使い方を連想させ、「になります」には何となく威圧感があるような気がするのだが、いかがだろうか。

6/21追記]アンケート概要はこちら(PDF形式)。




デジカメと画像処理の威力

[写真]
 夏に開催予定の行動分析学会年次大会の発表論文集を編集している最中であるが、会場の50周年記念会館の館内案内図が入手できず困っていた。事務室には手書きの図面しか用意されていないというのである。

 ところがふと玄関を見ると、プラスチック製の案内板がちゃんと設置されているではないか。さっそくデジカメで撮影したのが写真の左半分。それを色調補正(レベル補正)したのが写真右半分の図面である。補正後の図面を試しに印刷してみたが、印刷用図版として十分使えることが分かった。ずいぶんと便利になったものだ。

こちらが完成した図版。