じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
義父が入院したため北九州までお見舞いに。この病院の屋上にはリハビリ・ウォーク用の散歩道を兼ねた庭園がある。南側には皿倉山が、北側には1901の文字の入った溶鉱炉跡、洞海湾が見渡せる。義父の場合もそうだが、かつて製鉄で仕事をしていた高齢者にとっては、こういう景色には特別の想いがあるようだ。 |
【ちょっと思ったこと】
神奈川県のふしぎ 北九州・黒崎のダイソー(井筒屋1階)で、神奈川県の100円地図を買った。6月中旬に伊勢原市で学会があるので、周辺の地理を知っておこうと思ったからだ。 東京で生まれ育った私にとって神奈川県は隣の県であり、47都道府県の中では身近な県に含まれている。しかし私が社会科で習ったのは30年以上も前のこと。改めて地図を広げてみると、いくつか面白いことに気づいた。
古箏の音色と外国語学習 高速道路を運転しながら、NHKラジオ「関西発土曜ほっと」を聴く。その中で、中国古箏(こそう)の演奏があったが、なかなか素晴らしい音色で、妻もぜひ演奏会に行きたいと言っていた。あとで番組表を調べたところ、奏者・作曲者は伍芳というお名前であった。ラジオによれば、伍芳さんは上海の音楽学校を主席で卒業したあと立命館大学に。現在は、アルバムを出したり日本各地で演奏会をされているそうだ。 ラジオでも言われていたが、古箏の音色は、日本の琴よりも音域が広く、ハープのようにも、またマンドリンのようにも聞こえるところがある。奏者の動きは、バレーを踊っているようにも太極拳の指先のようにも見えるという。新曲を含めて、いわゆる癒し音楽として注目されそうだ。 伍芳さんは日本語も上手に喋る。来日後は、日本語の放送を勉強に役立てたという。天気予報で「晴れ時々曇り一時雨」という時の「一時」は13時のことだと思った、という冗談を言っておられた時、私が、いや、それはこしらえたジョークだろう、中国語では時刻のことを「○○時」とは言わないぞと言うと、同じラジオを聴いていた息子が、「日本語を習ったからこそ、間違えたのではないか」と反論した。そうか、中国を旅行する日本人が「汽車」(自動車)などの言葉を取り違えるのは、漢字熟語を日本語としてとらえてしまうからである。「一時」を13時として間違えたのは、中国語としての誤解ではなく、日本語をちゃんと学習した上での誤解だったのだ。 |