じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] 桃の花が咲き始めた。果樹園と違ってちゃんと剪定していないため、5m以上の高さに伸びている。


3月19日(水)

【ちょっと思ったこと】

日本がアメリカの州になったら

 アメリカのイラク攻撃の動きに対して、小泉首相は支持を表明。与党の幹部も「日米同盟重視」の立場からこれに同調しているという。

 日米同盟が戦後の日本の安全に重要な役割を果たしてきた面があることは確かだが、北朝鮮による拉致や工作船をみれば分かるように、必ずしも十分とは言えない部分もあった。アメリカが極東アジアへの影響力を保つためには北朝鮮のような危険な国が存在することはむしろ必要であり、そのことを見越した北朝鮮からの挑発は、北朝鮮でよほどの政権交代が無いかぎりはずっと続くことになるのだろう。

 ここでふと思ったのだが、日米同盟がこれほどまでに重要であり、かつ、拉致問題1つ満足に解決できないというのであれば、いっそのこと日本をアメリカの州にしてしまったらどうだろう? もちろん相手のあることなので簡単には実現しないだろうが、アメリカの州になれば
  • 少なくとも、拉致問題は100%解決される。アメリカ国民が同じような目にあったら、犠牲者が出たことや、家族をあのような形で放置したりすることは決してないはず。
  • 英語が母語になることで、「英語が使えない日本人」問題はいとも簡単に解決する。
  • 米軍基地に関わる税負担や補償問題もたぶん解決する。
  • 貿易摩擦は一切なくなる。
  • 日本の大学改革などあっさり解決する。
  • 市民権がとれるので、就労や就学上にあたっての査証問題はおこりえない。
  • 権利を保障された上でアメリカ国内の好きな場所に住める。
などなど、よいことだらけではないか。ちなみに、人口の多さを考慮すると1つの州でまとまるのはもったいない。北海道州、東北州、関東州、中部州、関西州、中四国州、九州の7州ぐらいは認めさせてもよいのではないかと思う。




 以上書いたのはもちろん私の本意ではないのだが、もしアメリカの州になるのがイヤで、せめてカナダやメキシコ程度の独自性を保とうとするなら、防衛面でも経済面でももうちょっと違う道を探らなければ、この国は本当に国としての価値が無くなってしまいそうな気がする。もし今の時点で「日本をアメリカの州にする案」が国民投票にかけられたら、どのくらいの支持を得られるのだろう。

【思ったこと】
_30319(水)[教育]大学教育研究集会/大学教育改革フォーラム(5)どうやってFDの輪を広げるか/個人評価より集団評価を

 3/15の午前中に行われた第2回大学研究集会では、これまでに感想を述べた発表のほか、3件の発表と、井下・慶應義塾大教授による総括講演があった。時間の関係で、今回はこれらについての感想を一括して述べさせていただく。

 これら3件の話題提供は、主として御自分の大学におけるFDの取り組みについての紹介であった。その中で共通して出された問題は、FD活動に積極的に参加する教員が限られていること、どうやったら全教員に輪を広げられるかということであった。これについては
  • FD委員などをローテーションで交代させ、全教員に経験させる。
  • 徹底した広報活動。離れたキャンパスをもつ大学ではシャトルバスを運行して参加しやすい環境を作る。
などが紹介されていたが、いまいち特効があるようには思えなかった。

 井下教授の総括講演では、個人、集団、組織、社会というレベルでFDを考えることが可能であり、教授個人のほか、教授団という集団レベル、カリキュラムやシステムなどについてのFD論も必要であることが指摘された。この点は、従来行われてきた、学生による授業評価アンケートにも反映させるべきだろう。一教員の教え方についてのアンケートだけでなく、コースやカリキュラム整合性についての評価も必要、さらには大学全体の勉学環境についての評価も求められる。

 ステレオタイプなとらえ方は禁物だが、日本人はどちらかというと個人評価の活用が苦手である反面、グループ評価でがんばることにかけては欧米人を凌ぐパワーを持っているのではないかと思う。例えば5人の教員が1つの履修コースをたてているとしよう、5人全員の個人評価がいくら高くても、履修コース全体がうまく機能しているかどうかは定かではない。それよりむしろ履修コースの評価を徹底的に行えば、5人は一丸となってコース全体の教育の質の向上に努めるはずである。その場合、いちいち個人別に報告書を書かなくても、集団内の自律的な改善努力によって結果的に個人レベルの向上がはかられることになるはずだ。そういえば、今度の24日に、個人評価についての全学シンポが行われるという。機会があればこのことを発言してみようかと思う。