じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] 黄葉する針葉樹。たぶんメタセコイヤではないかと思う。なお、11/19(右側)の「燃える木」、11/20の十月桜、11/21の譲り葉、および本日の写真の撮影場所は、広島大学近くの鏡山公園であった。





11月22日(金)

【ちょっと思ったこと】

朝青龍の優勝

 朝青龍関が、なっなんと千秋楽を待たずして13日目に優勝を決めた。他の力士の不甲斐なさはあるにせよ、とにかく、同じアジアとはいえ生活習慣も異なり、言葉がまるっきり違う日本で、ここまで努力されたことは立派なことだ。

 これまで外国人力士というと、体が大きいばかりで、せっかくの技の醍醐味をパワーでねじ伏せてしまうタイプの力士が多かったように思うが()、朝青龍の場合は、さすが相撲の国モンゴル出身だけあって、ひと味違う勝ち方をする。十分に横綱を狙える力があると思う。

 ちなみに、朝青龍関が所属する高砂部屋は、数ある相撲部屋の中でも、ネット上では角界随一といってもよいほどの充実したサイトを開設しておられる。


『外国人力士はなぜ日本語がうまいのか』(宮崎里司著、明治書院、2001年)の巻末に、外国人力士と相撲界についての興味深い話がある。それによれば、2000年11月場所までに相撲協会に登録されていた外国人力士は16カ国108名に上る。出身国は米国(35人)、モンゴル(14人)、ブラジル(12人)...となっているが、米国出身力士は2001年以降は初土俵を踏んだ者がおらず、その一方でモンゴル出身力士の台頭がめざましいという。外国人力士だからといって決してからだが大きいわけではないのだが、これまで、小錦、曙、武蔵丸とハワイ出身の巨大力士が活躍してきたためにどうしてもそういう印象をもってしまう。





心理学ってなんだっけ?

 11/22金曜は朝から会議のハシゴ。夕刻まで合計4つの会議があり、くたくたになった。こういう所に長時間身を置いていると、自分の専門が何だったのか、分からなくなってしまうほどだ。




明け方の火星

 11/23の早朝は昨日以上に晴れ上がり、6時前に美しい星空を眺めることができた。昨日は金星のあまりの明るさに驚いたが、天文年鑑によれば、いまの光度はマイナス4.6等級、12月上旬にはマイナス4.7まで明るくなるとのことだ。位置さえ知っていれば、白昼でも双眼鏡で観察できるはずだ。

 本日は少し早く起きたこともあって、金星のちょっと上に、火星とスピカ(乙女座)が並んで光っているのが見えた。火星を直角とする、細長い直角三角形を構成している。12月には、この三角形の近くに月がやってくるはずだ。素晴らしい光景になるに違いない。

 余談だが、「火星」と「金星」と「最大光輝」をキーワードに検索をかけたところ火星へ行って、火星から地球を見るとどのように見えるのでしょうか。という興味深いサイトが見つかった。それによれば、火星から見た地球は
金星とはいかなくても十分に「宵の明星」「明けの明星」になるでしょう。金星の最大光輝(最も明るくなるとき)はマイナス4.7等級ですが地球の最大光輝はマイナス2.6等級です。
だそうだ。また月は2.6等星の明るさに輝いているという。

11/23追記]月が火星や金星に近づくのは12月1日の18時31分および22時26分。日本では12/1および12/2の早朝に、多少離れた状態を観察することができる。




超魔術師マリック氏の生い立ち

 11/23朝食時にNHKホリデーインタビューを視た。この日に登場されたのは超魔術師Mr.マリック氏であった。マリック氏のお話は10月9日放送の「わたしはあきらめない」で聞いたことがあった[10/19の日記参照]。但しその時の話題は主として、デパートでの実演販売以降、ユリゲラーの「超能力」騒ぎ、顔面マヒの克服、タネあかしをめぐる確執などが中心であったのに対して、今回は、それとは全く重複せず、生い立ちからデパートでの実演販売までの経験が淡々と語られた。

 10/19の日記で、「マリック氏は17年ものあいだ手品用品の実演販売をして生計をたてていたというが、デビューする前17年間だったとすると3歳の頃から実演販売をしていたことになる。これは謎だ。」と書いたが、今回の話では14年間と言っておられた。実演販売の期間はもっと短かいはずだが、とにかく幼少の頃から岐阜県内の神社境内で行われた「マジック」に興味をひかれ、中学生の頃は手品の研究会を作っていたというから、根っからの手品好きだったようだ。

 幼少のマリック氏にとっては、手品はもとより、神社境内が一夜にして賑やかなお祭り会場に様変わりすること自体がマジックに見えたそうだ。お祭りや手品師をめぐるファンタジーというと、西岸良平氏の漫画を思い出すが、確かに、設営作業を目撃せず、日頃遊んでいた神社境内に忽然と出店が並ぶありさまなマジックそのものと言える。

 マジックの魅力は、観客に一瞬、現実を忘れさせ、日頃の悩みやしがらみから解放してくれることにあるという。そして、再び現実に戻った時には、悩みの一部は、些細などうでもよい出来事に変えられている。これ自体もマジックだ。さらには、現実で抱えている不可能に見えるようなことも、あるいは可能になるなるかもしれないという夢を与えることさえある。

 マリック氏にとっての最大のマジックは、おそらく、目立たず、分かっていても授業中に手を挙げられなかった自分を変身させてしまったことかもしれない。