じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] [今日の写真] 【8月12日:玉樹〜瑪多】玉樹は長江より西側にあるため、セルシュから玉樹に向かう時と、玉樹から黄河源流域の瑪多に向かう時の合わせて2回、長江第二橋を渡った。写真左は、玉樹からの河が長江に流れ込んでいる地点。本流のほうが遙かに濁っている。写真右は、第二橋から上流方面。この橋より上流は「通天河」、下流は「金沙江」と呼ばれる。中野美代子『西遊記』(岩波新書)によれば、「通天河」の名称は民国以降に一般化したものであり、『西遊記』からの借用ではなかったかと推測されている。フィクションの『西遊記』では、悟空たちはここで霊感大王と対決するが、実在の玄奘三蔵はチベット経由ではなく中央アジアを迂回しているため、通天河は渡っていない。





9月15日(日)

【ちょっと思ったこと】

遊漁船転覆事故と自衛隊

 9/14の午前10時頃、サロマ湖沖のオホーツク海で遊漁船「はやぶさ」が転覆、乗っていた10人のうち5人は救助されたが、残りは行方不明になっているという(9/15現在)。

 一刻も早い救助が待たれるのは当然のことであるが、この事故の報道では、多少疑問に思うところがあった。TVニュースでは、私の記憶に間違いがなければ

●北海道サロマ湖沖で、自衛隊員10人の乗ったプレジャーボートが転覆、....

というように伝えられていた。これだけでは、自衛隊がプレジャーボート(←装備としてはちょっと変だが)を使った演習中に事故を起こしたというようにも受け取られかねない。実際、事故直後には300人(←長谷川の記憶のため不確か)ほどの自衛隊員が救助活動に参加したと報じられていたので、なおさらそう思ってしまう。

 しかし、その後の新聞記事によれば、釣り仲間の自衛隊員たちが休暇を利用して釣りに来ていたものであり、船は知り合いから借りたものであったという。

 伝え聞いた範囲に間違いがなければ、これはレジャー中の事故であり、事故に遭われた方々が自衛隊員であったか、会社員であったか、大学生であったかということによって重大性が変わるものではないと思う。ちなみに、9/15の朝日新聞の見出しは「遊漁船転覆2人死亡...」となっており、記事を読み進めるうちに「乗っていた10人はいずれも旭川市の陸上自衛隊...の隊員と技官」であったことが分かるような書き方になっていた。

 もう1つ多少気になったのは、自衛隊が業務としてどのように救助活動に参加したかということであろう。どのような事故であれ可能な限り人や装備を活用して万全の捜索活動を行うのは当然であろうが、もし、民間人が同じ規模の事故を起こした時には自衛隊の装備が使えなかったとしたら不公平感が出てくるに違いない。6時台のNHKニュースでは、双眼鏡で捜索を続ける隊員の映像が流れていたが、このあたりの対応がどうだったのか、誤解を与える恐れはないのか、余計な心配をしてしまう(←7時台は人質少女殺害事件が詳しく報道されたため、サロマ湖沖の映像は流れなかった)。

9/16追記]「自衛隊」の言葉がリード文に出てくるのはNHKニュースに多いようだ。こちらの時間限定記事にも「北海道のサロマ湖で自衛隊員10人が乗ったプレジャーボートが転覆し、2人が死亡した事故で.....」という書き出しになっており、TVで流れた映像と同じ、双眼鏡で捜索活動をする自衛隊員の写真が掲載されていた。





韓国元・統一相の書棚

 日朝会談を前に各界からいろいろなコメントが寄せられている。9/16朝7時台のNHKニュースでは、韓国の元・統一相が登場された。そのさい目についたのが、後ろの書棚にならぶ多数の日本語の書籍であった。大部分は日韓関係に関する本であったようだが、韓国の元大臣がこれだけ多数の日本語本を読みこなしているというのはスゴイと思った。日本の大臣でそこまで詳しく韓国語の本を読める方はおるまい。もっとも撮影場所がご自宅なのか、日韓交流施設なのか、図書館の日本語本専用棚の前をわざわざ選ばれたのかが不明なので、早とちりは危険かも。




「シュレック」と美醜の概念

↓↓↓-------------以下、ネタバレいっぱい----------------↓↓↓

 昨日の日記で「レプリコーン 妖精伝説」のビデオのことを書いた。じつはレンタル屋ではもう1本借りてきたビデオがあった。昨年8月31日の日記にちょっとだけ記したように、この映画は、トロントからバンクーバーへ向かう帰りの飛行機の中で観たCGアニメ映画である。あれから1年近くたって、日本でもようやく「新作」としてレンタル屋に並ぶようになった。

 この映画、機内で居眠りをしていたため、シュレックとロバとフィオナ姫が「旅」を始めた後のストーリーしか知らなかった。今回やっと、フィオナ姫がドラゴンの城に呪いをかけられて閉じ込められていた「眠り姫」であり、「旅」というのは、救出の依頼主のファークアード卿のお城に向かう途中であったことが分かった。

 昨年、機内で観た時には、CGの立体感と表情の描写の豊かさに驚くとともに、結末が予測を覆すものであったこと、つまり
通常この種の童話は、不格好な登場人物が美男子の王子に変身してメデタシメデタシとなるところなのだが、この映画では、美しく勇敢な王女が不格好に変身してメデタシメデタシとなった
という点で斬新さを感じた。

 今回、最初から通して観て改めて思ったのは、この映画の結末についての印象の大きさや質は、観る側の美醜についての価値観によってかなり変わったものになるのではないかということだった。

 恋愛は外見によって変わるものではないと素朴に受け入れている人にとっては、この映画は、至極当然のハッピーエンドということになるのだろう。そうではなく、多少なりとも引っかかりを感じた人は、美醜のしがらみにとらわれていることになる。そしておそらく、美の基準として、フィオナ姫の昼間のほっそりとした姿は美しく、夜間および最後に変身した太めの体型や、シュレックの顔立ちは醜いものだという固定的な見方から抜け出せずにいることになる。なおこの映画では、シュレックやフィオナ姫の顔や体型の醜さに目が向けられがちであるが、背の低いファークアード卿のことをからかうような台詞やしぐさもある点は見逃せない。私のような背の低い者からみると、フィオナ姫は、顔はいいが背の低いファークアード卿よりも不細工だが背の高いシュレックを選んだと思えないこともないようなところがあった。

 ネットの紹介記事にいくつかアクセスしてみたところ「映画のパロディが数多く登場する」とあったが、私自身が気づいたのは、「You can fly!」というピーターパンの台詞と「Donkey fly!」の語呂合わせ程度。他のいろいろなパロディは映画愛好者でないと楽しめないのだろう。そのほかエディ・マーフィーがロバをやっていたというのは、映画を観ている時には気づかなかった。ま、エディ・マーフィーと言われても、私の場合「星の王子様、ニューヨークへ...」とかいう映画ぐらいしか観ていないし.....。

 また、CinemaScapeとかいうサイトに、いろいろなコメントが寄せられていることも分かった。CGのすぐれた点、キャラの面白さ、下品ネタなどに触れたものに混じって、外見コンプレックスの克服に言及したコメントもあった。なるほどそれもアリかと思ったのは、ねこすけさんという方の“「人間は見た目じゃなくて中身」ではなく、「ブサイクな緑の怪物はブサイクな緑の怪物としか結婚できない」と受け取ることもできる”[改行は長谷川のほうで改変]というコメント。確かに、最後は、シュレックが美男子になってフィオナ姫だけがあれと同じなんていう展開のほうが説得力があったかも。その、ねこすけさんのリビューに「続編が出るらしい」との情報があったが、まかり間違ってもあの二人がさらに冒険の旅に出て、美男子と美女になって、メデタシメデタシなんていう展開はヤメテもらいたいものだ。




生駒山の飛行塔

 夕食時に視た「クイズ 日本人の質問」によれば、生駒山の飛行塔は現役最古参の遊具であるという。この飛行塔に隠されたヒミツとは、飛行機の昇降と展望台(←現在は閉鎖)に上がるエレベーターがセットで動くようになっているということだった。それはそれとして、映像を見る限り、飛行機は、反時計回りに回転していた。日本の遊園地の遊具としては、これは珍しいのではないかと思う。もっとも、もし、乗り場が塔の内側(←飛行機が回転する位置より塔の中心側)にあるとすればそれほど不思議ではない。乗客は飛行機の左側から乗り込むことになるからだ。