じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] 徳格(デルゲ)のゴンパの祭壇には、なっなんとネコの親子が寝ていてビックリ。ネズミ捕りとして飼っているのだろうか。それとも、入るものを拒まないチベット仏教の大らかさか。





8月31日(土)

【ちょっと思ったこと】
今年もまた鳥人間コンテスト

 夕食時に、よみうりテレビ系「第26回鳥人間コンテスト選手権大会」を視た。この番組、けっこう毎年のように視ている。これまでで一番スゴイと思ったのは、琵琶湖対岸に到達した10km近い大飛行。あれは5〜6年前のことだったと思うが、気象条件や出場選手のパワーにもよるのだろうか、その後は5〜6km程度の記録しか出ていないようだ。

 人間のペダル漕ぎだけで空を飛ぶことはある程度可能。しかし、ヘリコプターのように、垂直に浮き上がり、一定の高さで静止することは極めて困難。いぜん別の番組で視たたことがあったが、莫大な懸賞金にもかかわらず、これまでのギネス公認記録は20秒にも満たないようだ。今回も、ヘリコプター部門では、空中分解が続出。優勝機も、落下を遅くするのに精一杯で、「浮上」にはほど遠かった。




やせ細る「地方」

 総務省は30日、今年3月末の住民基本台帳人口を発表。それによると、日本の総人口は1億2647万8672人で前年に比べ19万3867人増。増加数、および増加率(+0.15%)は1968年調査開始以来最低であったという[8/31朝日新聞記事による]。

 新聞記事にある表によれば、人口が増加したのは15都府県。このうち、1万人以上が増加したのは、東京(+8万6867人)、神奈川、千葉、愛知、埼玉、奈良、兵庫、福岡の8都県にすぎない。また、中四国・九州で人口が増加したのは、福岡と沖縄の2県のみであった。岡山県はマイナス301人の微減であり、中四国・九州の中では減少数が最も少なかった。また、減少率が最も多いのは秋田県でマイナス0.63%となっていた。

 要するに、少子高齢化といっても大都市圏と地方では多少パターンが違う。都心の場合は、相変わらずの都市集中傾向に加えて、地価下落による都心回帰の傾向が出ているという。
【チベット東部旅行記(5)】_20831(日)[旅行]初めて「透明人間」になる

[今日の写真]  今回の旅行では、徳格(デルゲ)、玉樹(ジェクンド)という比較的大きな町にそれぞれ連泊した。午後の自由行動の時間に街の中を散歩してみたのだが、そこで、これまでの海外旅行では味わうことのできなかった珍しい体験をした。それは
  1. 日本人には誰一人出会わなかったこと。
  2. 街の中を歩いている時、誰一人私に関心を向けなかったこと。
の2点であった。

 海外の名所では、しばしば日本人の観光客の多さにウンザリすることがある(←といって、その中の一人は私自身なのだが)。昨年のカナダ旅行でも(←特にカナディアンロッキーやナイヤガラ)、一昨年のカラコルムハイウェイでも、もう1年前のイランでも、日本人観光客はいたるところにウヨウヨしていた。ところが、今回は、当日にそれぞれの町に滞在した日本人は我々のグループのみ。そのメンバーは、ホテルで休息中か、店の中で買い物に熱中していた模様で、街角では全く出会うことがなかった。これでやっと、「ここは日本ではないんだなあ」と実感することができた。

[写真]  もう1つ、これは意外だったのだが、街角で物売りに呼び止められることは一度も無く、市場[=写真左のような場所]での取引を遠巻きにのぞき込んでいる時も私の方に視線を向ける人は誰も居なかった。

 中国国内でも、大都市の観光地ではそういうわけにはいかない。日本人観光客だと分かると執拗に物を売りに来る。チベットと黄土高原の境界として知られる日月山でも物売りが多く閉口した。

 徳格や玉樹の街中で「透明人間」になれたのは、私の格好が現地の人たちに似ていたためではないかと思う。チベット族がかぶる羊皮の帽子に、中国製の作業用ジャンパー、旅先で捨てようと思って持ってきた古着のズボンという格好(写真右上参照)なのでそれほど目立つことはない。

 もう1つ、これは旅行後にふと思ったことだが、現地の人たちには似ていないが、日本人ではなく「漢民族の変人」に見られたという可能性もある。かつて旧ソ連の中央アジアを旅行した時にも、ウズベク、タジク、トルクメン、カザフの人たちは、ロシア人にはよそよそしい態度をとることが多かったように思う。漢民族とはなるべく関わりたくないと思っているチベット族も少なくはないのかもしれぬ。もっとも、チベット族のガイドさんに何族に見えるかと聞いた限りでは、私は漢族よりはチベット族に似ているとのこと。いや、これはお世辞だったかもしれないが.....。