じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] 今年新築された文化科学研究科棟前の花壇。ガザニア、アイスランドポピー、ナデシコなどのミックス種が蒔かれていたようで、いま、ガザニアが満開になりつつある。





6月19日(水)

【ちょっと思ったこと】

国立大教員の勤務時間と自宅研修

 勤務時間の割り振り表が配布された。大学の教員は、授業のほか、研究内容により実験や調査、執筆などの勤務形態がマチマチであるため、一律に勤務時間は定められていないが、授業時間割をもとに、個人別に、9時〜17時を中心に、授業のある時は8時半から、また、非常勤講師で学外に出る曜日や、二部の授業を担当する場合は21時すぎまで勤務時間の指定を受けることがある。

 昼休みのほうもマチマチで、私の場合、6限目の授業を担当する日は、11時半から14時半まで3時間休んでよいことになっている。とはいえ、この時間帯に畑など耕していたら、「大学の先生がこんな時間に何をしているのか」と冷たい目で見られるのがオチだ。

 今年度になってから、出勤簿への押印を厳密にという通達も出るようになった。従来、1週間分ぐらいまとめて押すことが多かったのだが、毎日きっちり点検するのだという。この出勤簿は文学部1階の事務室にあるのだが、旧教養部に研究室のある先生方は、大雨の日でも押印のためだけに往復1kmほど学内を移動しなければならない。

 これはあくまで私の勝手な推測だが、押印の管理を厳密にするようになった背景には、通勤手当の不正受給を防止するという目的があるように思う。定期券ならともかく、回数券や自家用車で通勤するとなると、遠方からの通勤者が大学に来ないということは、手当を不正に受け取っていると見なされても文句は言えまい。

 これに関連して最近耳にしたのだが、国立大の教員の場合、「自宅研修」というのは制度的には確立していないのだそうだ。その対応はマチマチであるが、少なくとも岡大の場合は、それを理由に「欠勤」することは認められていない。但し、自宅近くに大きな図書館がありそこを利用して研究をするというのであれば、研修願いを出して認められることがあるらしい。

 文系の場合、もっぱら書物だけを基に研究をしている教員もいる。東京近辺ならば、通勤に片道1時間以上かかる場合もある。そういう時間を使わせてまで大学に来させることが、研究の生産性を高めることになるかどうか、配慮する必要もありそうだ。

 ところで、水曜日は例によって19時すぎまで会議があった。最初に述べた勤務時間割り振り表によれば、私の場合、水曜日の勤務時間は17時までと定められているのだが、現実にそれを理由に途中で退席するわけにはいかない。また、いくつかの会議は、5コマ目の授業が終わる17時半以降から始められるのだが、これが違法だという声は全く聞かれない。いまの給料を半分にしてもよいから、担当授業時間や会議の時間に応じた手当を別に支給したほうが勤務実態に合っているようにも思える。いずれ独立行政法人になれば、外部研究費からの定率の加算と合わせて、こういうことも議論されるようになるのだろう。