じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] ハルシャギク。宿根性である上に、種でもよく増える。岡大構内の野生化した園芸植物の中では、おそらくこれが最強。放っておくと、空き地全体がハルシャギクで埋め尽くされるほどだ。





6月10日(月)

【ちょっと思ったこと】


数学が得意だった学生は高収入?

 6/10の朝日新聞によれば、京大経済研究所の西村教授らのグループが、私立大の社会科学系学部の卒業生の収入と、主要5教科の得手・不得手との関係をアンケート調査。23歳から57歳の無作為抽出された6000人中1803人から回答を得た。それによれば、全体で平均収入が高かったのは、英語が得意だった人で909万円、以下、理科、数学、社会、国語の順。1983年以降の卒業(共通一次試験世代以降)では、数学が得意だった人が737万円、続いて理科723万円、英語694万円の順であったという。

 記事では、「文系でも数学が得意であると高収入」であるように書かれていたが、上に引用したデータを見る限り、全体ではむしろ英語が得意だった人のほうが高い収入を得ていることが分かる。この点に関しては、「共通1次試験の導入以降は、国立大より少ない科目で受験できる私立大の人気が高まり、文系では理数科に力を入れて学んだ人とそうでない人の差が開いた」と解釈されているようだ。

 しかし、上掲の収入額はそれほど差があるようには見えない。収入というのはかなりの個人差があるため、一人でも金持ちが居ると平均値が大きく変わってしまう。本当に有意な差と言えるのだろうか。

 それと、無作為抽出された6000人のうち回答者は1803人にすぎないこともちょっと気になる。例えば、回答拒否した人の中には、失業者、ことによると路上生活者が含まれているかもしれない。元の記事では「理数科嫌いは大人になって、収入面では不利という結論。結」とあるが、「数学が得意だった人は成功した場合には高収入を得るが、逆に、路上生活者になる可能性も高い」という解釈もアリではないかと思う。元のデータを拝見していないので何とも言えないけれど。

6/11追記] 当該記事はこちら




府中町と広島市の合併

 6/9に広島県府中町で行われた住民投票(投票率59.14%)によれば、広島市との合併に賛成11175票、そのまま町で4833票、単独市制6383票で、合併賛成者がわずかに過半数に届かないという結果になったという(告示参照)。、府中町は人口約5万人、周囲を広島市に囲まれているが(こちらの地図参照)、大企業マツダからの豊かな税収があるため、単独の市制以降を目ざしてきたという。今回の結果は尊重されるが、法的拘束力は無いという。
 それにしても、合併賛成派が11175票、反対派が11216票、その差41票というのはずいぶんと少ない差だ。これほどに意見が分かれるというのは、両派とも、論点に決め手を欠くということなのだろうか。それと、「町のまま」と「単独市制」は、どういう理由で対立しているのだろうか。

 もっとも、選挙の得票が僅差になるケースはいくらでもありそう。もはや遠い過去のように思われるが、今のブッシュ大統領だって、選ばれた時はずいぶんと僅差、しかも、ちゃんと数え直せば負けていたという説もあるぐらいだ。

 ところで、もし府中町が市制に移行した場合、東京都府中市と同じ名称は使えないはず。となると、「西府中市」か「安芸府中市」か。まさかそれが嫌で「町のまま」という意見が多かったのではあるまいなあ。

6/11追記]こちらに、府中町が用意した町と、広島市との比較表があった。これを眺める限りでは、合併すると負担が増える部分のほうが多いように思う。

6/11追記]掲示板で、高岡眉さんより
広島市に囲まれた府中町が「府中市」になれないのは、広島県にはすでに「府中市」がある、ということもあると思います。(旧備後の国の国府あとでしょうか)

他に同名の市があるのか、例は知りませんが、東京と府中市の市制は1954.4.1.で広島県府中市の市制は1954.3.31.、一日違いです。(町村合併促進法の頃です)この当時は同名であることにあまり問題はなかったのでしょうか。しかし同じ県内ではさすがに無理でしょうね。
という情報をいただいた。そういえば、まだ岡山自動車道ができていなかった頃は、広島県北のキャンプ場に行く途中、府中を通過したことがあった。

 府中と言えば家具の町、いっぽう、今回話題の府中町はそれよりも遙か南にあり、しかもマツダの工場があるというので、おかしいなあとは感じていたが、同じ県内に同じ名前の市と町があるとは思ってもみなかった。余談だが、岡山県内には、「川上町」と「川上村」、漢字が違うが読みが同じというなら「吉井町」と「芳井町」がある。



やはりタバコは怖い

 みのもんたさんの「今日は何の日」によれば、1993年6月10日は、作曲家の猪俣公章さんが55歳で亡くなった日であるという[こちらの追悼録参照]。猪俣さんは福島県出身。森進一の「おふくろさん」や五木ひろしの「千曲川」など、歌い手のイメージに合わせた曲作りが得意だったという。番組で紹介された猪俣さんは、たいがいタバコをくわえていた。一緒に視ていた妻に、「この人はきっと肺がんで亡くなったに違いない」と言っていたところ、53歳でご結婚、その後、慢性すい炎で入退院を繰り返しておられたというので、おやっ?と思っていたところ、55歳の時に肺がんにかかっていることがわかり、急逝されたという。作曲家特有のストレスもあったのだろうが、55歳と言えば、今年50歳になる私からみればあと5年の命ということになる。やはりタバコは怖い。