じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

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[今日の写真] 岡山市内では月曜午後から水曜昼にかけてまとまった雨が降った。雨上がり、水たまりにうつった新緑の木々を眺めるのも楽しいものだ。写真左は、文法経グラウンドから眺める半田山。写真右は、農学部東西通りの銀杏並木。 [今日の写真]





4月17日(水)

【ちょっと思ったこと】

旬のカツオは脳にいい?

 いつもより遅い時間に昼食をとったところ、みのもんたさんの「思いっきりテレビ」で「脳若返り疲労解消に旬のカツオ」という話題を取り上げていた。カツオが脳によいという話は今までにも何度が聞いたことがあるが、この種の番組では、医学的なデータが詳細に取り上げられることはない。医学博士などの肩書きをもつ専門家の権威と、ちょっとしたデモ実験だけで視聴者を納得させてしまう。

 それにしても、この日のデモ実験は、あまりにも不確かすぎる。わずか3人の高齢女性を
  1. (カツオ以外の)刺身を食べ続ける
  2. 土佐風カツオ料理を食べ続ける
  3. 土佐風山かけ料理(山芋と一緒)を食べ続ける
という3条件に1人ずつ割り当てる。その後、養鶏場で、トサカの特徴等を手がかりに5羽のニワトリの愛称を記憶させたところ、条件1.と2.の女性は5羽中3羽、3.の女性は5羽全部の名前を言い当てることができた。よって、カツオのタタキは山芋と一緒に食べるとますます効果が上がるという結論。このほか、血管の簡易検査で、条件3.の女性の若返り効果がマイナス15歳分(←正確な数値は忘れてしまった)で、他の条件よりも効果大であるなどとも言っていた。

 そもそも、1条件1名という割り当てに無理があることに加えて、ニワトリの愛称の正答数「5羽中3羽vs5羽中5羽」に有意差があるとも思えない。年齢そのものは間隔尺度以上(=比率尺度)であるとはいえ、血管の若返り年数というのは順序尺度的な特徴しか持たない。85歳の人の血管が70歳レベルに若返った(マイナス15歳)ということと、70歳の人が60歳レベルに若返った(マイナス10歳)ということの差を比較しても意味がなかろうと思う。

 しかし、こういうエエ加減なデモ実験だけで、その日のスーパーの売れ筋が変わるというのだからテレビの威力はスゴイもんだと思う。

 余談だが、水曜日の夜は、文法経三学部教職員のための新年度の懇親会があった。会場は駅前のホテル、立食形式で行われたのだが、私はろくにビールも飲まず、他のメニューには目もくれず、







大皿に盛られたカツオのタタキをむさぼるように食い続けたのであった。