じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

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[今日の写真] 柿の実。鳥が食べに来ないのは渋柿だからだろうか。小惑星帯のどこかの星に降り立ったら、こんな空が見えるかも。





12月14日(金)

【ちょっと思ったこと】

サンタクロースはなぜ赤い服を着ているか?

 金曜20時からの「クイズ!!赤恥青恥」によれば、サンタクロースの服はもともとは不統一であったが、コカコーラの宣伝に使われたことから赤い色に固定されてしまったとか。

 番組ではそれ以上の情報が無かったのでよく分からないが、日本ではすでに赤色に「統一」されたあとで知られるようになったのだろうか。念のため書棚の絵本を取り出してみた。サンタについて一番最初に私が読んだのは、「こどものとも45 クリスマスのまえのばん」(クレメント・ムーア作、渡辺茂男訳、大沢昌助画。1959年、福音館書店)であった。今でも現物が殆ど汚れずに残っているが、ここで描かれているサンタは確かに赤い服を着ていた。当時はまだラムネやサイダーの時代であり、コカコーラが日本に上陸したのはもっと後ではなかったかと記憶している。

 今回の「クイズ!!赤恥青恥」は他にも分からない問題が多かった。
  • オレンジ色のキャップのついたペットボトルはどこが違うのか?
  • 「スプレー菊」のスプレーとはどういう意味か?
正解は番組専用サイトでどうぞ。

12/15追記]
「サンタクロースの赤い服=コカコーラ」説についてネットで検索したところ、別の見解もあることがわかった。それ行け編集部・第4回の要点を長谷川のほうでまとめさせていただくと
  • キリストが生まれた時に次々と実を結んだ林檎の実や、ヒイラギの実にちなむ
  • 「聖ニコラウス」はキリスト教の司教であり、古来、司教服が常に赤かった
  • コカコーラ社のCM以前のイラストでも服が赤かった記録が残っている
  • コカコーラ社がサンタクロースの服を赤くしたのでなく、コカコーラのCMにより、サンタクロースの赤い服が世界に知れ渡った
今年の5月頃に「サーロインの語源」とか「アラン・スミシーとは誰か」というクイズの時にも書いたが、この番組で紹介される「正解」については、いったん疑ってみたほうがよさそう。

12/16さらに追記]
 クリスマスについては、以前、Web日記作者の方から『クリスマス〜どうやって日本に定着したか』(クラウス・クラハト & 克美・タテノクラハト著、1999年、角川書店)という本を紹介していただいたことがあった。その本によれば、
  • 日本で最初のサンタクロースの絵は「北国の老爺三太九郎」。進藤信義が日曜学校の子ども向き教材として書いた『さんたくろう』(教文館、1898年)であると言われている。この三太九郎は、トナカイではなくロバを従え、片手にクリスマスツリー、もう一方の手には杖を持っている。[57頁]。
  • 本の中の写真によれば、大正5年頃から、新聞広告などに、いまとよく似たアメリカ型のサンタの絵が登場している。




ふたご座流星群

 12/13および12/14の夜はふたご座流星群のピークにあたる。先日のしし座流星群 があまりにも見事だったために、もういいよという気もしたが、夕食後散歩がてらに星空をながめてみた。その結果21時半から21時40分のあいだに2個を目撃。いずれもふたご座からはかなり離れており、1個目はシリウスをかすめるように左から右へ、2個目はカシオペア付近を東から西方向に流れた。2個目の流星の光跡はかなり長くカシオペアのWの上部の2倍近い長さがあった。




狂牛病、「ラ」抜きの誤読

 12/15の朝日新聞に「オーストリアで狂牛病を初確認」という20行ほどの記事が出ていた。老眼のせいもあって当初「オーストリア」を「オーストラリア」と読み間違え、これはエライことになったと思ったが、息子に指摘され「ラ」が入っていないことを確認。ちなみに、EU加盟国の中ではフィンランドでも汚染牛が発見され、加盟国で狂牛病の被害が出ていないのはスウェーデンだけになったという。

 同じ紙面には、「全頭検査前の牛肉 国、買い上げ焼却へ 1万トン余200億円かけ」や「狂牛病の可能性 日本にEU警告 農水省、公表阻む」、「岡山の疑惑牛 再検査『シロ』」といった見出しが並んでおり、相変わらず問題が尾を引いていることを示している。

 前にも述べたが、こうなってくると、「全頭検査でシロだから安全」というアピールは説得効果を持たなくなってくる。むしろ、「背割り法」などを改め、屠殺・解体処理の過程を厳格にして、万が一感染牛が発生しても食肉に危険が及ぶことはない、ということを示すこと以外には牛肉離れをくい止めることはできないのではないかと思う。フグ中毒のニュースがあってもフグ漁が打撃を受けずフグを食べ続けるのは、調理師に対する信頼があるからであって、フグ自体が無毒だと思い込んでいるためではない。