じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

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[今日の写真] 羽田〜岡山の機上から眺めた御嶽(手前)、乗鞍、北アルプス。積雪は少な目。



11月24日(土)

【ちょっと思ったこと】

新聞紙上の「難読」熟語/「産駒」

 11/24の朝日新聞に、新聞紙上で使う漢字に関連して、大学生(私立大・文系3〜4年生124人)の正答率の低いTop30が掲載されていた。試しにテストしてみたら、「熟柿」(学生の正答率は29.8%)、鶴首(同30%)、産駒(同41.1%)、脇息(同45.2%)の4語は私も読めなかった。このうち「熟柿くさい」という表現はなるほどと思うが昔ほど柿の木は見当たらない。「鶴首」や「脇息」は、恥ずかしながら意味も取り違えていた。

 「脇息」とともに第6位にランクされていた「産駒」は、私が持っている大字源、広辞苑、新明解、岩波国語辞典のいずれにも見出しとして掲載されていなかった。ネットで検索したところ などがヒット。要するに優秀な競走馬を産む母馬のことらしいが、これって、非常に特殊な業界用語ではないのかなあ。

 私が読めなかったから負け惜しみを言うわけではないが、「熟柿」、「鶴首」、「脇息」、「産駒」は、一般には殆ど使われていないし敢えて使う必要もない語ではないかと思う。新聞の一般記事の中では、ふりがな付き、もしくは解説付きで使うべき語ではないかと思う。

 同記事にはまた、新聞紙上で読み仮名をつけずに使う熟語として、「一揆」、「旺盛」、「元旦」、「老舗」など23語が紹介されていた。これらはさすがに私でも読めるが、その中の「席巻」は中学高校の時から「巻」であると思い込んでいて、ずっと「どかん」と読んでいたことを思い出す。一度でも漢字テストで間違えればすぐに直したはずなんだが、そういう機会も無いまま30歳をすぎてもそう思い込んでいた。このほか、大学に入る頃までずっと間違えて覚えていた熟語としては、「愛顧」を「愛」、「備忘録」の読みを「ぼうびろく」、「貼付」を「てんぷ」(←もっともこれは慣用読みとして認められているらしい)など。

11/26追記]
「産駒」について掲示板のほうで、G3様より以下のような情報をいただきました。どうもありがとうございました。
24日の日記の産駒ですが、産駒とはその馬の血をひいた子供の事をさします。主に同じ種牡馬の子供を指す場合に使用されます。

優秀な競走馬を生む母馬は確か「かまど馬」と呼ばれています。オグリキャップの母ホワイトナルビーなどがこのかまど馬にあたるといってもいいでしょう。

家で農耕用馬をかっている時代ならともかく、一般的にはきついですね。

ただ新聞記者としては、先日の外務省某官僚がサンデーサイレンス産駒を買おうとしてましたし、いつそういう部署にいくかもしれないので、知っておくといいかもしれません。






クイズ解答のカンニング

 同じく11/24の朝日新聞によれば、英国民放ITVのクイズショー番組「百万長者になりたいのはだれか」に出演し、最高賞金の100万ポンドを獲得した陸軍少佐がじつは会場に居た大学講師と共謀し、大学講師の咳のサインで正解を選んでいた疑いが強まり、詐欺容疑で警察に逮捕されたという。

 この番組は、日本では、みのもんた氏、中国では「開心辞典」(「開」は門構えをとった字)という人気?クイズ番組(←権利を買い取っているのかどうかは不明)で知られているものと同じ、もしくは元祖にあたる番組ではないかと思う。

 少佐と大学講師は容疑を否定し同じ日の夜には釈放されたが、賞金は支払われておらず、警察の捜査も継続しているという。

 この記事で多少疑問に思うのは、大学講師がそんなに正解を出せるのなら何故自分で出演しないのかということ。あまりにも物知りすぎているため、各局から要注意人物としてシャットアウトをくらっているのだろうか。それと、本当に気づかれないようにサインを送るのだったら、例えばおへそのあたりにバイブ機能つきの受信機を隠しておいて、指先で操作する発信器でも使って正解を送れば良かったようにも思う。もっとも、咳のほうが証拠物件が残らず、偶然の一致といって逃れる手もあるかもしれない。

 ところで、この番組の日本版「ミリオネア」は時たま視ることがあるが、全問正解できるかどうかは出題者がどれだけの難問を出すかで一方的に決まってしまうところに不自然さを感じる。レベルの高い問題群の中から解答者が自由に選べるというなら運・不運として受けとめられるだろうが、最初から出題内容が決まっていたのでは、「問題が難しすぎる。これでは答えられなくて当然」というようなクレームも出てきて当然だと思えるのだが、何か誤解しているのだろうか。