じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

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[今日の写真] 時計台近くの紅葉。実のはじけ方はナンキンハゼに似ているが、農学部農場にあるナンキンハゼは未だこんなには紅葉していないし、最初は黄色っぽく変色する。何という名前の樹木なのだろう。



11月13日(火)

【ちょっと思ったこと】

日帰り往復より宿泊したほうが安い

 11月下旬に東京で行われる某シンポに参加する予定がある。今回は夕刻に開かれるため当日の宿泊が必要となった。何か安いホテルは無いものかと生協のトラベルセンターに行ってみると、何と、「航空券往復+シングルルーム」で28400円という個人旅行があった。東京〜岡山を回数券(ひかり自由席)で往復した場合とほぼ同額、全日空の特割は片道14000円〜16000円となっているので、これと比べても同額以下、ということは、日帰りで往復するよりもホテルに1泊したほうがお得ということになる。どういうカラクリになっているのか分からないが、募集をしている以上はちゃんと利益を得ているのだろう。

 ちなみに、この個人旅行の最高クラスは、平日閑散期の場合で39800円となっていた。宿泊できるホテルは、東京全日空ホテル、ホテルインターコンチネンタル東京ベイ、帝国ホテル東京、ホテルニューオータニ東京(タワー)などとなっている。次回はもう少しランクが上のホテルに泊まってみたいと思う。

]11/14の朝日新聞によれば、ANAは、来年の1/15から2月末まで、空港の自動発券機などでセルフサービスを利用した人を対象に50人に1人をダタにするキャンペーンを展開するという。片道15000円の券が1/50の確率でタダになるということは期待値300円ということか。




「戦争と平和」とアフガニスタン

 NHK衛星放送第2で毎日、「戦争と平和」(1966年〜1967年、ソ連)を放映している。この映画が日本で公開されたのは私が中学生の時であった。このうちの第一部は渋谷の映画館で観た記憶があるが、スケールの大きさには驚かされたものの、ストーリーはさっぱり分からなかった。

 今回は、部分的ながら第一部から第三部までを通して観ることができたが、この映画はやはり原作のあらすじを知っているか、あらかじめ解説を読んでいないと到底理解できない作品であると、改めて感じた。

 もっとも、ストーリーはともかく、ナポレオンの侵攻とそれを迎え撃つロシア軍との戦闘場面はすさまじい。たしかあの映画では、旧ソ連軍が演習を名目に多数エキストラ出演しているし、砲弾も本物が使われていたと思う。安っぽい特撮という雰囲気が無い。あのような政治体制であればこそ大量動員が可能だったわけで、後にも先にもこれだけスケールの大きな映画は作れないのではないかと思う。

 昨日放映された第三部を観ていると、当時の戦闘の生々しさが伝わってくる。敵陣から飛んできた砲弾が隊列を直撃しても、なお進軍が続く。兵士はみな消耗品扱いだ。幼少時代の楽しい思い出も将来の夢も一瞬にして吹き飛ぶ。戦闘を語れるのは最後まで生き延びた兵士だけである。

 時期を同じくして、アフガニスタンでは北部同盟が首都カブールを奪還したという。タリバーンの反撃は無く、殆ど無血開城であったようだが、マザリシャリフではタリバーンの少年兵600人が処刑されたとも伝えられている。我々の知らない場所では、小規模ながら、あの「戦争と平和」と同じような肉弾戦が繰り広げられているであろう。

 今回の戦争はマスメディアを使った情報戦だとも言われるが、ベトナム戦争と異なり、地上戦の様子が映像として流されることは全くない。遺体の映像も一度も視ていない。テレビでは、軍事専門家が薄笑いを浮かべながら爆弾の殺傷能力を解説する。ある意味では「個人の死」が覆い隠された戦争であると言ってもよいかと思う。