じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

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[今日の写真] パイナップルセージ。「パイナップル」というのは葉の香りから付けられたようで、もともとの学名Salvia eleganceは「上品なサルビア」という意味のようだ。蝶々を引きつける美しい花だが、よく見ると危険が潜んでいる。



10月5日(金)

【ちょっと思ったこと】

「旨い」は男性語?

 夕食時に「クイズ!青恥赤恥スペシャル」の一部を視た。「明太子」を創り出した、ふくや創業のエピソードの中で、川原俊夫氏が苦労を重ねてやっと完成した作品を奥さんと従業員に試食させる場面があった。面白いと思ったのは、奥さんが「おいしかー」と叫んだのに対して、続いて食べた二人の従業員は「うまかー」と叫ぶ。なぜ表現が違うのか、さっそく福岡県出身の妻に聞いてみた。

 妻の説明によれば、「うまかー」というのは男性だけが使う言葉で、女性は必ず「おいしかー」と叫ぶのだという。妻の育った北九州には「かー」という表現はないが、「うまい=男性語」、「おいしい=女性語」という区別はちゃんとあるのだという。

 妻は東京の女性も「うまい」は使わないと思っていたようだが、本当はどうだっただろうか。東京を離れて30年以上経ってしまった今の私には確かめようがない。どなたかお互いを更新する掲示板宛てに情報をいただければ幸いです。




 味の話題といえば、同じ番組の中で、キューサイのCMのエピソードも取り上げられていた。売り出す商品のことを八名信夫が「マズイ!」と叫ぶという逆転の発想で注目されたCMであったが、八名にとってはこの飲み物は本当にマズくて、飲み干すことができなかったという話が面白かった。もっともその八名でも、罰ゲームでこの飲料を飲ませることには腹が立つとか。




身長の伸びた私

 金曜日は朝一番に職員の定期健康診断を受けた。こちらの日誌にもあるとおり、最近は夕食後の散歩をサボり気味。体重は63kg台に上昇してしまった(健康診断時は朝食をとっていないので、夕食後の体重よりも1kgほど低い値が出る)。超音波検査では相変わらず脂肪肝の傾向が指摘され黄色信号点滅中の状態にある。血液検査の結果は後日送られてくることになっているが、コレステロール値、中性脂肪値は下がりそうもない。

 そんななか、1つだけ良いこと?があった。身長が昨年より1ミリ伸びて161.5cmになったことだ。ちなみにこの値は、私の人生ではタイ記録。

 そう言えば、結婚する前に妻に私の身長は163cmだと言ったことがあった。ところが、実際の身長は161cmしかなかったので妻は時々、私が嘘をついたと言って冷やかす。今回の計測により、四捨五入すれば162cmとなるので、嘘の度合いが1cmだけ縮まったことになる。といって、来年もし163cmに伸びていたら、むしろ背骨か頭骨の異常発達を疑わざるをえない。カツラでもつけて伸ばしてやるかなあ。
【思ったこと】
_11005(金)[心理]人間・植物関係学会設立総会(4)研究発表会(2)高齢者の園芸活動の効果評価

 昨日の続き。

アンケート評価法による老人福祉施設における園芸活動の効果についての評価に関する一考察

 老人福祉施設のスタッフに入所者個々人についてのアセスメントを依頼。園芸活動が入所者に及ぼす効果を数値化、主成分分析により「園芸活動および介在する人間への積極的関与」と「表情の変化」という2つの主成分を抽出したというような内容だったと思う。

 内容から外れて恐縮だが、この研究発表ではまず、タイトルが冗長ではないかという第一印象をもった。1つのタイトルの中に「評価」が2回も出てきたり「による」、「における」、「についての」、「に関する」というのは無くてもよいはずだ。単に、

老人福祉施設における園芸活動の効果評価〜質問紙法を用いて〜

ぐらいでもよかったのではないか。

 次に内容について気づいたことをいくつか。
  • こちらでも論じたように、高齢者の行動のアセスメントは大切である。主観的印象や思い入れの影響を受けないような工夫、個別の行動ではなく生活全体を捉える工夫という点で、今後の発展が期待される。
  • とはいえ、表情の明るさのような評価がスタッフにどこまでできるのか、盲検法を導入すべきではないか、まずは、スタッフ自身が行う評価にどのようなバイアスがかかるのかをチェックしておくべきではないか、といった疑問が残った。
  • この種の調査は、スタッフ側に過重な負担をかけないという制約のもとで実施せざるをえない。その点はよく分かるのだが、「作業に集中できているか」、「話をよくするか」などの細かい変化は、やはり第三者の観察やビデオ記録を通じて客観的に把握すべきだと思う。
  • 各質問項目はそれぞれ5段階評定で数値化されるようになっているが、選択肢を見ると、とうてい間隔尺度とは言えない。、道具を扱うことについての質問項目を例にあげるならば、
    • 指導することなく適切な道具を選び、正しく使いこなせる→5点
    • 口頭による指示により適切な道具を選び、正しく使いこなせる→4点
    • 身体的誘導及び身体的援助により道具を扱うことができる→3点
    • 最大限の援助を行うことにより道具を扱うことができる→2点
    • 道具を扱うことができない。→1点
    となっているが、これはどうみても順序尺度。しかも、ここでは「道具を使う」困難性について、能動性の程度と、道具知識の程度、身体的障害の程度というように複数の要因が混在していることを考えると、もはや名義尺度的な分類にすぎないようにも見える。それらをそっくりと多変量解析にかけたり、平均や標準偏差を求めるデータに使ってしまってよいものか、疑問が残る。
以下、明日の日記に続く。