じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

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[今日の写真] アデレードのホテルから眺めた日の入り。(南半球では)冬至が間近のため、セント・ヴィンセント湾奥の北西の空に沈む。南半球では太陽は北の空を左側に移動して「北中」するので、しばしば方向感覚を誤る。

 ちなみにアデレード滞在中に夕日が見られたのはこの日だけ。星空のほうはブリスベンで1回、アデレードで1回、シドニーで1回、いずれも南十字やケンタウルスα星などを眺めることができた。
[今日の写真]



6月25日(月)

【思ったこと】
_10625(月)[心理]オーストラリア研修(その2)オーストラリアの概要

 研修の内容に触れる前に、オーストラリアの概要についてまとめてみよう。
  • 人口は1900万人。近畿2府4県より少し少ない程度だというが、毎年移民により増加。
  • 国土面積は外務省統計によれば約774万平方km(「771万」あるいは「768万」と記した資料もあった)。この広さは、ロシア、カナダ、米国、中国、ブラジルについで世界第6位で日本の約60倍。
  • GDPは3700億ドル。この値は為替レートや年によってかなり変動するが、おおむね、韓国やオランダと同程度で11位前後にあるという。ちなみに日本は3兆8000億〜4兆4000億程度。
  • 外務省資料(但し1994年)によれば、オーストラリアの一人あたりの国民総生産額は24,950ドル。ちなみに日本は34,630ドルで3位。資料が古いので現在はもう少し変わっているはずだ。
  • オーストラリア側から見た相手国別の貿易学は、輸出先では日本がトップ、輸入元は米国がトップで、輸出入合計額では日本が米国と並んでトップ。
  • オーストラリアの日本語学習者は1998年の統計で約30万人。これは韓国に次ぎ第2位。もっとも、人口あたりの学習者で比較すると60人に一人となり、韓国や中国を遙かに凌ぐ高率となる。
  • 外務省資料によれば、日本からの旅行者が多い国としては、オーストラリアは74万人で第6位。逆にオーストラリアから日本に来る人は10万人にも満たない。
  • 外務省資料によれば、オーストラリアの平均寿命は78歳で世界2位タイ。もっとも世界1位の日本とは1歳程度しか違わない。
  • 外務省資料によれば、人口100人あたりの車の台数の多い国としてはオーストラリアは世界6位で56.9台。
 以上のような概要であるが、飛行機で東側を北上する際に眺めた限りでは、行けども行けども農耕地ばかりの平らな大陸という印象を受けた。

 経済的な豊かさはまだまだ日本のほうが上かもしれないが、広い敷地、緑いっぱいの都市で暮らす時の快適さはオーストラリアのほうが遙かに上だろうと思う。ワーキングホリディなどで渡航した日本人が、その後、永住権をとって移住してしまうのはそうした住みやすさに一因があるのかもしれない。

 もう1つ、オーストラリアの日本語学習者数は、バブル崩壊後の日本経済低迷の影響もあり、一時期よりは減っているとの話を聞いた。せっかく日本語を学ぼうという人がたくさん居るのに、ほったらかしをしておいてよいものか。日本語を学ぶ人たちが増えれば、現地では日本語のガイドや通訳として活躍してもらえるし、日本では英語教師としても雇用できる。日本人が一方的に英語を学ぶことばかりを奨励せず、少なくとも同じ比率で海外の日本語学習者を増やすようにもっと施策を講ずるべきであると思った。
【ちょっと思ったこと】

文句は言ってみるもの

 アデレードでは、スタンフォード・グランドホテルに宿泊した。JTBの『ワールドガイド:オーストラリア』によれば、このホテルは「どの客室からもセント・ヴィンセント湾か、緑あふれるアデレード・ヒルを見渡せる」と記されており、さぞかし眺めがよいものと期待していた。ところが到着後に割り当てられたのは3階の狭い部屋で、窓の外は立体駐車場になっていた。おまけにバスタブが無くシャワーのみであった。
[写真]
 さっそくフロントに出向いて「バスタブつきのオーシャンビューに変えてほしい」と要求するがその夜は客室満室で移れる部屋が無いという。翌日も「バスタブは保証するがオーシャンビューは分からない」との返事だったが、結果的に、上のような写真が撮影可能な海の見える所に部屋替えすることができた。

 私だけの偏見かもしれないが、「日本人は悪い部屋でも文句を言わない」と思われているのか、何も言わないと眺めの悪い部屋や、男二人なのにダブルベッドの部屋に通されるなど悪い待遇を受ける場合が多いように思う。予約のしかたや料金交渉にもよるだろうが、不当な扱いを受けたと思った時はきっちりと自己主張しておいたほうがよいのではないかと思う。