じぶん更新日記1997年5月6日開設Y.Hasegawa |
3月の雪(3/5撮影)シリーズ最終回。時計台前の積雪。 |
【思ったこと】 _10306(火)[一般]性善説と性悪説における認知の歪み 3/7の朝日新聞記事によれば、「新しい歴史教科書をつくる会」の2002年度版中学公民教科書の記述の中に「核兵器廃絶を絶対の正義とするのは、その廃絶法に違反するものはいないと想定しているという意味で、人間を性善なるものと安易に見なしているのではないだろうか」とするコラムがあり、検定審の意見により修正が行われたという。 教科書問題自体については別の機会にゆずるとして、ここでは 廃絶法に違反するものはいないと想定→人間を性善なるものと安易に見なすというロジックについて考えてみたいと思う。 このことに関しては、スティーヴン・ジェイ・グールドの『八匹の子豚』(渡辺政隆訳、早川書房)の一節が大いに参考になると思う。該当部分の一部を長谷川のほうで要約・引用すると、
性悪説と言えば2000年4月8日の日記で、「新首相の「心の豊かな美しい国家」論は性悪説なんだろうか」などという話題を取り上げたこともあった。ここでも 人間というものは、「思いやりの心」、「奉仕の精神」、倫理観、道徳心などについて十分に教育しないと、学級崩壊、校内暴力等を起こすものであるという認知の歪みがあるような気がしてならない。 とはいえ、やはり、結果の重大さを無視することはできない。元の話題に戻るが、グールドはこの点について、
少なくとも言えることは、中学や高校のレベルでは、画一的な物の見方を流し込まないことだろう。クリティカルな目を養い、できるだけ多くの情報を収集し、自分の力で考える場を確保することが何よりも求められる。 |
【ちょっと思ったこと】
伊東家の食卓 夕食時に西日本テレビの「伊東家の食卓」を見た。面白かったのは、花瓶の中に10円玉を入れるとしおれたチューリップが「復活することがある」という「裏技」。「実験」によれば、すでに首が下向きになった切り花のチューリップ100本の花瓶にそれぞれ10円玉を入れると、半日ほどすぎた時点で1/4ほどが上向きに復活。一説によれば、銅の消毒力によるものだというが科学的根拠は示されなかった。もっとも、この「実験」には重大な欠陥がある。10円玉を花瓶に入れないという対照条件が無かったために、チューリップの復活が10円玉の効果によるものなのか、撮影場所の温度や光の環境のもとで自然に立ち直ったのか、実証されていないためである。 同じ番組のなかで、たとえば53から62までというように、「ある整数から1つずつ増やした連続10個の数の合計を簡単に見つける方法」というのも紹介していた。正解は、 左から5番目の数字の右に5を書き加えればよい(=小さいほうから5番目の数を10倍して5を加えればよい)。 というもの。左から5番目の数をαとすれば、連続10個の数の合計は (α-4)+(α-3)+、....+α、...+(α+3)+(α+4)+(α+5)=10α+5 となるので当然と言えば当然だが、「左から5番目の数字の右に5を書き加える」と言われるといかにも不思議な気がする。ついでながら「連続10個の数の合計は必ず5人で分けられる数になるが、決して10人で分けられる数にはならない。これはなぜか」というクイズにしても面白いのではないかと思った。 |