じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

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[今日の写真] ディモルフォセカ。正確には黄色やオレンジ色の一年草のアフリカキンセンカのことをこう呼び、ここにある紫、藤色系の宿根草は「オステオスペルムム」に分類されるらしいが、この舌を噛みそうな名前ではとうてい覚えきれない。本来は春先の花だが、日溜まりにあった昨年来の株が花をつけている。



1月24日(水)

【思ったこと】
_10124(水)[教育]21世紀の大学教育(2)カリキュラムに求められる大学の教育力(2)教室も教員室もすべて丸見えの大学

 昨日の日記の続き。2番目の話題については提題者を囲んだ分科会に出席したので後回しにさせていただき、3番目の「新しい大学を創る──理念・建築・カリキュラム──」という話題のほうを先に取り上げさせていただく。

 この話題は今回の研修の中でも最も斬新であり、こんなことまでできるのか、と目を見はるばかりだった。提題者によって紹介された新設大学は、開設にあたって「情報系の大学をつくる」という要件を満たすことだけが前提、それ以外は全く自由に斬新な発想で創られたという。その際には、まず学科をデザイン、そこから学部構成さらに大学全体の構想というボトムアップ型の組み立てが行われた。まさに未来を見据えた大学と言えよう。

 何よりも驚いたのは、教室はもとより、教員室もガラス張り。とうぜん、授業中の様子も、教員が研究室で何をしているのかもすべて見られてしまう。また、建物内には巨大なオープンスペースがあり、学生たちは入学時に購入したノートパソコンをテーブルのコンセントに繋いでネットにアクセスすることができる。

 もちろん斬新なのは器だけではない。教科別学習に代えてプロジェクト制学習が採用され、学生は入学から卒業までポートフォリオを作成するという。

 夕食時、たまたま話題提供をされた先生とお話する機会があったので、
  1. 試験問題作成や会議の時も同じ場所でやるのですか。
  2. オープンスペースが騒がしくて、読書ができずに困るということはありませんか。
  3. 教員室がガラス張りだと、学生が四六時中質問に来て研究ができなくなる恐れはありませんか。
などと質問させていただいた。そのお答えは
  1. 会議室は別にあります。
  2. 図書室は別にあり、静かに本を読みたい学生はそちらに行きます。
  3. 教員が熱心に研究をしていると学生のほうが逆に遠慮して来なくなる。そこで、遠慮しなくても訪ねられるようにオフィスアワーを設定している。
ということであった。

 大学によっては、教員研究室のドアに透明ガラスがあって中が見えるようになっているところもある(私のところは、曇りガラス)。もっとも現実には、入口付近に書棚などを置くため、丸見えにはならない。私の研究室の場合などは、院生からコックピットみたいだと冷やかされるほどにモノが多い。ガラス張りにされても、本棚の隙間に座ることになる点はあまり変わらないのではないかと思う。
【ちょっと思ったこと】

エアロトレイン

 1/25朝のNHKニュースで、地面すれすれに浮き上がり時速500kmで走行するエアロトレインの実験を紹介していた。リニアモーターカーと違って「地面効果」で浮力を維持。太陽光や風力のエネルギーを活用するため新幹線の1/3の電力コストで済むという。長距離はともかく、とりあえず、空港と都市間など短距離の輸送に活用できればスゴイと思った。側面が壁となって景色が見えないので、どうせなら地下鉄にしてしまえばよいと思ったが、そうなると、太陽光や風力は.....。

『我が輩は猫である』の電子図書館化

 国立国会図書館は、『我が輩は猫である』や『学問ノススメ』など、著者死亡後50年を経過して著作権の消滅した文学作品をネット上で公開する準備を進めているという。多少気になったのは、公開がテキストファイルではなく画像であるという点。学術誌の電子ジャーナル化の場合もそうだが、画像では各種検索ができないし、読み込みにも時間がかかる。原著のレイアウトを尊重するという別の趣旨もあるのだろうが、せめて副資料としてテキストファイル同時公開を実現してもらいたいものだ。

自民党の4番打者?

 巨人の松井選手が日本プロスポーツ大賞の内閣総理大臣杯受賞のため、首相官邸に森首相を訪ねたという。1/25の朝日新聞によれば、スポーツ好きの森首相は自らを「自民党の4番バッターだ」と称したと言うが、いくら自民党総裁とは言え、総理大臣として表彰するのであれば「ニッポン政府の4番バッターだ」と言うぐらいの気概が欲しいものだ。それにしても「自民党の4番打者」が森首相であるとすると、その選手を指揮する監督って誰?

減給処分
 
 政府の機密費を元要人外国訪問支援室長が着服した疑いが問題になっているが、これに関連して、河野外務大臣は在任期間16カ月分の給料を返還、当時の事務次官らは減給処分になるという。機密費着服の総額がいくらになるのか知らないが、最低限、国が受けた損失分の3倍相当額ぐらいは減給にしてもらわなければ反省とは言えまい。