じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

12月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る

[今日の写真] 12/30朝の日の出。12/31朝が曇ったため、岡山ではこれが「二十世紀最後の日の出」ということになった。



12月30日(土)

【思ったこと】
_01230(土)[一般]20世紀最後の謎?ネクタイはなぜ残ったか?

 21世紀までいよいよあと1日となった。世紀の変わり目はしょせん通過点に過ぎないとも言えるが、1952年生まれの私にとって21世紀と言えば小学校時代から描く夢の世界。とりあえずはここまで生き延びたことに感謝したい。

 中学や高校の頃から、何が21世紀まで残るか、何が消え去るかをいろいろと予想していた。消えるに違いないと思っていたものを順不同で挙げると、
ガソリンで動く自動車(←石油枯渇のため)、癌、アナログ時計、そろばん、計算尺、タイプライター、眼鏡、個別配達の新聞、牛乳瓶、印刷屋さん、扇風機、鉛筆、黒板・チョーク、年賀状、ネクタイなどなど。
 これらが今でも残っている理由を大別すると、
  • 科学技術や学問研究のスピードが予想より遅かったために何とか生き延びた(但し、まもなく消えるものも多い。)
  • その道具の本来の実用的価値とは別の価値が見出され再評価された。
の2つに分類できるかと思うが、最後に挙げたネクタイが依然として消える気配がないのは少々意外な気がする。




 Googleを使って「ネクタイ 起源」、「ネクタイ なぜ」などのキーワードで検索をかけてみたところ、こちらのページ
17世紀後半、襟元の装飾品としてネクタイの原形ともいえる"クラバット"が、当時のフランス国王ルイ14世によって大流行。きっかけは、王に仕えるべく駆けつけたオーストリアのクロアチア兵(クラヴァット)たちが揃って首に巻いていた布でした。闘志をアピールし、しかもスマートなこの衿飾りに注目した王は、さっそく宮廷ファッションに取り入れ、いつしか一般市民へと普及していきました。
 しかし、当時のネクタイは「一本の紐」を結ぶというより、「一枚の布」を首に巻き、余った部分が垂れ下がるといったようなものでした。ですから、どちらかと言うと、ネクタイと言うより、現在の「スカーフ」に近いスタイルだったと推測されます
というそれらしき説明があった。また、こちらには、上記のクロアチア兵への言及とともに
  • ローマ時代に。兵士が出征のときに妻や恋達人が無事に帰ってくるようにと願いをかけて兵士の首に巻いたことが起源
  • 英国で、ジョージ=ブランメルが、ネッククロースというひも状の固いタイを締めたスタイルをあみ出し、これが、ネッククロースタイ→ネクタイなった
  • 我々日本人ではじめてネクタイをしたのはジョン万次郎。
といった推察が記されていた。

 中学時代、制服としてネクタイ着用が義務づけられていたことへの反発などもあって、私は、日頃はめったにネクタイをしない。97年7月17日の日記でちょっと言及したように、ネクタイを着用するのは、学外に出向く時、学外からの先生をお招きする時などに限られていた。もっとも今年になってから全学の委員会関連で公的行事が多くなり、その分着用率が増えてきた。一日つけているとどうにも窮屈で血の巡りが悪くなる。どうにかして簡素化できないものかといつも思う。

 ネクタイが残った理由としては、
  • 男性の場合なんとなく格好よく見える。ひょっとしてセクスアピールのポイントの1つである、あごひげの代替品?
  • 周りの人が着用しているので自分だけ目立ちたくないという日本的な発想。
  • 背広ネクタイさえ着用しておけば、女性のようにファッションで頭を悩ませなくても済むという不精者の発想?
などが考えられるが確証はない。21世紀に宇宙人が地球を訪れることがあれば、男性の多くが意味もなく首の回りに紐を巻き付けていることをさぞかし異様に感じることだろう。
【ちょっと思ったこと】

ぎんさん

 12/31朝のNHKニュースで、三世紀を生きることになる蟹江ぎんさんの近況が伝えられた。ぎんさんは、1/23に亡くなった成田きんさんと共に1892年の生まれ。20世紀では悲しかったことが2つ、楽しかったことが1つあるという。悲しかったのは、戦争(空襲)と伊勢湾台風。いっぽう楽しかったのは99歳の時に、きんさんと共に台湾を旅行したこと。この台湾旅行が挙げられたのはちょっと意外だったが、「きんさんぎんさん」がマスコミを通じて取り上げられ、みんなから長寿の祝福を受けることになったことの象徴的な出来事として受け止められているのかもしれない。

 インタビューで「来年はどんな年に?」という問いに「そんなこと考えたらダメ。人は人、自分は自分」と答えるところ、さすが長生きをされる方のお言葉は筋が通っていると思った。