じぶん更新日記1997年5月6日開設Y.Hasegawa |
岡大の通称「東西通り」の紅葉。 |
【思ったこと】 _01206(水)[教育]最近の大学教育論議でおもふこと(38)副専攻制にかける期待(前編) 今年の夏に副専攻制の意義を強調したことがあった。そのさい ここでいう副専攻とは、例えば「心理学主専攻、英文学副専攻」というように、3年進学時に一定基準以上の成績をおさめている優秀な学生に、所属している履修コース内の必修科目のほか、別コースの所定の科目を16〜20単位程度履修させ、要件を満たした者を副専攻履修者として認定し、卒業証書にもそのことを明記するというものだ。と定義しておいたが、Googleなどを使ってネット上で検索してみると、国内で現実に実施されている副専攻制はかなり多様であることが分かった。それらはおおざっぱに次の6通りに分類することができる。
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【ちょっと思ったこと】
中学生の理数の成績と好き嫌い 12/5に発表された国際教育到達度学会の「国際数学・理科教育調査」によれば、日本の中学生の数学成績は38カ国・地域の中で、シンガポール、韓国、台湾、香港に次いで第5位、理科は台湾、シンガポール、ハンガリーに次いで第4位。いっぽう、数学が「大好き」または「好き」と答えた比率は48%で下から2番目、理科は55%で(理科という教科がある国・地域の中で)下から2番目であったという。これらは、中学2年生の生徒それぞれ約4800人を対象として昨年に行われたもの。 東アジアで共通した傾向が見られる点については大人数授業や受験戦争激化のためであるとの指摘もあるようだが、実際はどうなのだろうか。成績上位の子供と下位の子供が好き嫌いについてどういう答え方をしたのかも知りたいところだ。 一口に数学といっても、公式や計算を組み合わせて地道に解かなければならない問題、補助線一本でエレガントな解法が見つかるというような「ひらめき、発見」型の問題、自然界や日常生活の数の不思議を対象とした問題、数学パズルなどいろいろあり、ひとくくりに論じられないところがある。理科の場合も同様であり、物理、化学、生物、地学それぞれに面白さの違いがある。 12/7の朝日新聞では「成績良くても理数嫌い」という見出しになっていたが、数学が「大好き」または「好き」と答えた比率が48%、理科は55%というのは、見方によっては「理数好き」と言えないこともない。いちがいにネガティブに受け止めるべきものでもなさそうだ。 |