じぶん更新日記1997年5月6日開設Y.Hasegawa |
段菊。文字通り、段のように花が分かれて咲く。 |
【思ったこと】 _01005(木)[教育]最近の大学教育論議でおもふこと(30)外国から何を学ぶか(1)Robert's Rules/和魂洋才 神戸大学で10/4に行われた「岐路に立つ日本の大学教育──外国から何を学ぶか──」という研究集会の内容について、差し障りが無いと思われる範囲で、新しく知ったこと、感じたことなどをまとめてみたいと思う。 この集会は神戸大学大学教育研究センターが主催したもので、今年で8回目となる。今回の演題は
まず椎貝先生の基調講演では、江戸時代の教育機関以後、西洋の教育制度や民主主義の諸制度がどう取り入れられていったか、その際にどういう問題が起こったかが詳細に論じられた。時間の関係で一部は印刷資料の提示だけであったが、私が特になるほどと思ったのは、次のような点であった。
各講演のあとにおこなわれたディスカッションセッションで、フロアから「AO入試」、「TA」、「GPA」などについて、日本で誰が導入を言い出したのか、どういう形で中教審などの答申に盛り込まれていったのかについて質問が出された。発言者を同定せず、出された話題の中で印象に残っているものを列挙すれば、
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【ちょっと思ったこと】
二次不等式の問題、その後/魔法陣 10/3の日記で、息子(中3)の数学の問題についての疑問を取り上げた。元の問題を再掲すれば、 χについての2次不等式、@、Aがある。但しaは定数で、a≠1とする。というもので、息子の疑問は、「0≦a<1の範囲が含まれていないのはなぜか」というものであった(0の後は「<」ではなく「≦」であったので訂正)。このことについてお互いを更新する掲示板およびメイルにて、3名の方からご指摘をいただき、結論として0≦a<1は該当しないことが分かった。 まず、どうして0<a<1という範囲が出てきたのかを説明したい。@をf(χ)、Aをg(χ)と置き、頂点のχ軸が-3であることから、a>1の時はf(1)≧だけを考えればよく、従って1<a≦7が容易に導き出される。 息子の間違いはa<1の時にあった。この時、@は上に凸となり、aのほうが1より左側の座標にくる。息子は、g(a)とg(1)が両方とも0以上であることを必要十分と考え、 g(a)=a2+6a-a=a(a+5)≧0.......B となる条件を考えた。ここから、0≦a<1もしくはa<-5が導き出される。これが0≦a<1が出てきた理由であった。しかし、じつはg(a)とg(1)が両方とも0以上であっても必要十分条件とはならない。-3≦aの時は、Aの頂点は必ずマイナスとなり、@も値aの左側でマイナスの値をとるので、@、Aを同時に満たす数χが必ず存在してしまう。それゆえ、a<1の時は、さらに-3≦a<1の場合と、a<-3の場合に分けて考える必要があったのだ。 そして今述べたように、-3≦aの時は同時に満たす数χが必ず存在するので除外。いっぽうa<-3の場合はg(1)≧0およびBを解いて、a≦-5が導き出される。以上から、この問題の正解は、a≦-5および1<a≦7となる。ちなみに、g(1)>0およびBさえ満たせば、Aの解があるかどうかはどうでもよいわけで、a<-9の場合を考える必要は全く無かった。この問題、いっけん複雑に見える状況をどのように合理的に場合分けするかという解決能力を養うのに適した問題であると思った。 以上は、K.Tsujiiさんからのメイルに教えられての解答。どうもありがとうございました。なおK.Tsujiiさんからは、次のような追伸もいただいている。 そういえば、以前娘さんの宿題でしたか確か「1-1/2-1/4-1/8…」というようなのがありましたよね。数直線を切って説明されていたように思いますが(もちろんそれでもいいと思うのですが)、例えば丸いケーキのようなものをイメージしてもらってそれを半分ずつに切っていくというのも面白かったのでは…と感じました。なるほど、数直線よりもケーキのほうが具体的でしたね。 もう1つ余談だが、昨日神戸大学で行われた「岐路に立つ日本の大学教育──外国から何を学ぶか──」という研究集会の中で、京大の永田雅人先生が、1から16までの数で4×4の魔法陣を作った場合、1行(もしくは1列)の合計はいくつになるかという話をされていた。通常これは、
1行は4マスしかないんやから、いちばん小さいほうから2個、いちばん大きい方から2個取ってきて足せばいいんや。という直感であるらしい。もちろん、「1と16、2と15というように、多いほうと少ないほうから順に並べて足し合わせると合計17の組が16個できる。1行は4マスだから...」と考えてもよさそうだが、これでは並みの学生になってしまうようだ。 |
【スクラップブック】
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