じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa


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[今日の写真] 文学部西側花壇のチューリップ。ここに咲いているものは、昨年5月に掘りあげて保存していた2年目の球根。草木灰を多く入れておいたせいか、うまく太り、夏越しができた。


4月12日(水)

【思ったこと】
_00412(木)[言語]「アンニョン ハセヨ」と日本語の挨拶言葉

 4/13の朝日新聞によれば、サッカーの2002年ワールドカップ日本組織委員会(JAWOC)は12日、「JAWOC NEWS」4月号に掲載された高信太郎氏の4コマ漫画「まんがで覚える韓国語」に不適切があったとして9000部すべてを回収することに決めたという。この漫画は、日本語の挨拶が「おはよう」、「こんにちは」、「こんばんは」というように時間帯によって変えなければならないのに対して「アンニョン ハセヨ」という韓国語は朝昼夜いずれでも使えることを紹介したもの。登場者はすべて動物だが、日本人側がタヌキ、韓国人側が、ウサギ、イヌ、ブタ、オオカミとなっており、不適切表現とされたのは夜の場面で泥棒に扮したオオカミが包丁を持って「アンニョン ハセヨ」とタヌキを脅しているオチが「見方によっては韓国人が日本人を脅しているようにもみえる」という理由で不適切と判断されたということだ。

 回収措置の妥当性についてはここでは触れないが、この記事を通して、韓国語には朝昼夜に依存せずに挨拶できる便利な表現があることを初めて知った。いっぽう日本語の場合、これは私個人の語感なのかもしれないけれど、
  • 「おはようございます」と「こんばんは」は毎日会う人に使う
  • 「こんにちは」は久しぶりに会った人に使う
という感じが強い。それゆえ、朝、事務室を訪れる時には「おはよう」と言えるが、その日の昼頃に初めて訪れた時に「こんにちは」と言うと何だか久しぶりに来たような違和感を覚える。

 これは家庭内での挨拶とも関連しているかもしれない。朝起きた時には妻にも「おはよう」と言うが、昼に「こんにちは」と言ったら変な顔をされるに違いない。この場合は「こんばんは」も妙だ。これは、
日本語の挨拶言葉は、ふつうその日に最初に顔を合わせた時1回限りにするもの
という暗黙の了解があるためかと思う。このため、大学構内や研究棟の廊下で教員、事務員とすれちがう時、「この方とは今日すでに会ったことがあるかどうか」をいちいち思い出さなければならず、記憶力の悪い私は非常に神経を使う。同じことは、「あけましておめでとうございます」という挨拶についても言える。
【ちょっと思ったこと】
  • 「三国人」発言と「当事国」

     「三国人」発言の石原慎太郎・東京都知事が12日に記者会見を行ったそうだ。その中で「辞書には『第三国人』は『当事国以外の人』とあり、私はこの第一義の意味で使った。不法入国、不法滞在している外国人をさして私は言った」と述べたそうだが、元の御発言の「不法に入国した三国人、外国人が凶悪な犯罪を繰り返しており、大きな災害では騒擾事件すら想定される。」というくだりで、『当事国以外』とはどの国を指すのだろうか。「新聞だって湾岸戦争の時に『第三国人』と書いている」とも早口で言われたそうだが、この場合は、戦争の当事国以外の国の人ということで今回のケースとは明らかに文脈が違う。「不法入国、不法滞在している」ことを「当事国以外」とすることも奇妙だ。このロジック?で発言を正当化することは困難かと思う。
【今日の畑仕事】

ホウレンソウとブロッコリーを収穫。
【スクラップブック】