じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa


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[今日の写真] 2週間ほどまえに買ったサクランボの苗の花が咲き始めた。もともとビニールハウスで栽培していたためなのだろうが、鹿児島や宮崎より早い全国初?の開花。


3月16日(金)

【思ったこと】
_00316(金)[心理]「行動随伴性に基づく人間理解」その後(16)若乃花の引退、大相撲の随伴性、私の最初の日記

 横綱若乃花が16日に引退を表明したという。幕内力士の平均が160kg近いなかで134kgの軽量で横綱に上り詰めた努力の人として人気があった。

 タイミングよく昨日の日記で「努力」のことを取り上げたが、大相撲の場合もまさに、
努力の結果が特定の集団に及ぶ場合、さらには公共的な性格を帯びている場合は、努力をした者に対して、その努力に応じた結果が与えられるとは必ずしも言えない。なぜなら、通常、この種の努力は、プロセスではなく成果によって評価されてしまうからである。
に該当する事例であると言えよう。もっとも大相撲のファンの多くは、単純な白星の数や優勝、番付だけではなく、相撲内容に興味を持っている。それらを含めて、大相撲の努力、プロセス、判断力、結果の関係を示せば
  1. そもそもの素質(足腰、体力、筋力、体の大きさ)
  2. 稽古の努力(=表に出にくい努力)
  3. 自分に適した取り口の選択(押し相撲とか四つ相撲といった取り口の選択、対戦力士の弱点の研究など=的 確な情勢分析力、適性・能力把握、目的達成のための有効な手段の確立)
  4. 本番での相撲内容(=おおやけの場でアピールされる努力)
  5. 勝敗(=結果)
  6. 昇進、三賞、優勝、連勝や連続優勝などの記録(=結果)
というようになるだろう。がむしゃらに努力するだけでは実を結ぶハズがないという点で、一般社会の縮図になっている。これが維持される限り、八百長疑惑とか女性知事の表彰式参加問題などで不評を買うことがあっても、大相撲が大幅に衰退することはあるまい。

 少し話題が変わるが、プロの相撲の場合、稽古をするという行動は2つのタイプの随伴性によって維持されている点を忘れてはならない。それは
  1. 勝つことによって、昇進や優勝といった好子出現の随伴性。
  2. 勝つことによって、下の地位に落ちることを阻止するという、好子消失阻止の随伴性。
相撲界では、この2番目の随伴性は特に厳しい。だいぶ昔にNHKの相撲解説者が引退時の言葉として、「大相撲とは、下りのエスカレーターを必死に駆け上がろうとするものだ」と語ったことがある。下りのエスカレーターは、何もしなければどんどん下に降りてしまう。そこで、少しでも同じ高さにとどまろうと必死になって逆向きに駆け上がろうとするというのだ。2番目の阻止の随伴性を的確に表した例えであると言えよう。

[今日の写真]  余談だが、私が初めて日記というものを書いた(絵日記なので「描いた」と言うべきか)は、今から42年前ほど前、幼稚園年長組の夏休みからであった。その時の最初の話題が若乃花優勝。この場合の若乃花は第45代の若乃花のことである。このことは1997年11月28日の日記に記したことがあるが画像は保存しておかなかった。今回の甥の引退を記念して、その時の画像を再度公開したいと思う。左の画像をクリックしてください。
【ちょっと思ったこと】
【今日の畑仕事】
大根とチンゲンサイを収穫。
【スクラップブック】