じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

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[今日の写真] 10/3の夕焼け。生協からの買い物帰り、百間川左岸の土手にて。日の入り間際、太陽光線が雲の下から当たった時に赤く輝くタイプ。10/3は前日から一転して急に涼しくなり、半袖では寒いぐらい。


10月3日(日)

【思ったこと】
991003(日)[一般]「行動を怠る」とはどういうことか(その1)

 東海村の「ジェー・シー・オー」で起こった臨界事故では、作業工程上に違法な「裏手順書」があったほか、被曝者の救出にあたって消防署に放射能事故であることが伝えられていなかったこと、付近住民への退避(待避?)勧告が大幅に遅れたこと、科学技術水準とは別の、つまり人間行動の管理・制御の面での欠陥が次々と明るみにでているようだ。

 10月1日付の日記もちょっと書いたが、少なくとも政治家や行政担当者は、こうした問題に対して「モラル」とか「認識不足」などという言葉を口にすべきではない。何が問題でどこをどう変えればよいのかについて具体的に方策に言及しなければ責任ある発言とは言えまい。と第三者的なことばかりも言っておれないので、私の立場からこのことを考えてみた。

 さて一般にある行動(この場合は安全管理行動)を怠るというのは、その行動が適切に強化されていないためと考えられる。それを適切に生起させるためには、
  1. その行動に好子を随伴させるという「好子出現」の随伴性で強化する。
  2. その行動が生じないと好子が除去されるという「好子消失阻止」の随伴性で強化する
  3. その行動が生じないと嫌子が出現するという「嫌子出現阻止」の随伴性で強化する
のいずれかの方策をとらなければならない。またここでいう好子とか嫌子に対しては適切な確立操作(好子や嫌子の強化力を高めるための操作)が必要であり、かつそれらいずれかの結果は適切な大きさで確実に伴うような仕組みを作ることが必要である。

 行動のプロセスが直接的に結果に反映するような状況ではよほどやむを得ない事情が無い限り「怠る」という現象はなかなか生じない。
  • 例えば、大相撲の力士が(特殊な事例を除いて)一生懸命ケイコをするのは何故か。これはケイコを怠るとたちまち本場所の成績に跳ね返ってくるからである。
  • プロの選手も程度の差こそあれ日頃の練習を怠らない。サボればたちまち試合に影響が出るからだ。
  • 高速道路を運転する人は、多少の違反はあっても、基本的には安全走行に必要な諸注意を怠ることはない。怠れば自らが事故に巻き込まれるからだ。
  • 精密機械を作っている工場の担当者は、製造工程の管理を怠らない。怠れば欠陥品が出回り結果的に企業に損失を与え自らの地位を失うことになるからだ。
これらの事例にも見られるように、「怠らない」状態を維持するには、上記の3通りの随伴性の中でも「好子消失阻止」か「嫌子出現阻止」の随伴性が有効である場合が多い。1番目の「好子出現」では仮に何もしなくても損はしない。「安全管理」のようにもともとあまり楽しくない行動の場合には、「それをしないと何かを失う」という結果付与のシステムを作ることがぜひとも必要だ。

 ではそれを具体化するためにはどうすればよいのか。次回以降に続く。
【ちょっと思ったこと】
  •  NHKの連続テレビ小説「すずらん」が土曜日で最終回を迎えた。私の場合、少なくとも平日には時間的余裕が無いことから、朝も昼もこの時間帯にテレビを見ることはできない。その代わりというわけでもないが、たまたま昼食時間が遅かった時に、13時過ぎからの「スタジオパーク」で倍賞千恵子さんと脚本家の某氏(お名前は失念した。あとで判明すればここに追記しておきます)が登場されドラマについて語っておられたのを聞いたことがあった。倍賞千恵子さんのほうはドラマが開始された直後、脚本家の某氏のほうは東海村の臨界事故の臨時ニュースが伝えられた時であった。

     倍賞さんも脚本家の方も今回のドラマは家事の片手間に見るのではなく家事の手を休めてブラウン管の前に釘付けになるようなストーリーという点で従来とはやや趣が違うと言っておられた。それぞれの役者さんが持ち味を出し、中でも石倉三郎さんの演技が光るとの評判だったようだ。芸能界には疎い私だが、確か石倉さんというのは「風雲たけし城」(←知ってる?)で家老の役を務めた人ではなかったかなあ。大俳優に成長されたものだ。

     念のため最終回の1つ前の回を録画(←じつは金曜日が最終回だと勘違いしていた)して拝見してみたが、すでに倍賞さんも石倉さんも(ドラマ上で)死亡されたあとの場面になっていて何が何だか分からなかった。1回限りで完結する映画と違って連続ドラマは自分自身の日常生活と平行しながらストーリーが展開する。毎回見ておられた方はさぞかし感動されたに違いないと思うが、Web日記作者でこの話題を翌日までに取り上げたのは、日記猿人の一行コメントでチェックする限りでは、あかねさんほか1〜2名に限られていたようだ。日記を書くことと連続ドラマを見ることは両立しがたいということだろうか。

    ※(10/4追記)脚本家のお名前は清水有生氏であった。そういえばスタジオパークでは、清水さんの奥様のサポートがいかに大きなものであるか、よく分かった。
【本日の畑仕事】
ミニトマトいっぱい収穫。ナス、オクラ、枝豆収穫。先日チンゲンサイや大根の種を蒔いた所は青虫に食い荒らされてほぼ全滅。代わりにホウレンソウの種を蒔く。
【スクラップブック】